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以上、いずれもこれまでのドラマに裏付けられた描写で、それが幾重にも折り重なることで、“軍事力による一橋家への貢献から財政へ”という栄一の変化に説得力が生まれることとなった。
そして、クライマックスでは、「今改めて、この壊れかけた日の本を再びまとめ、お守りいただけるのは殿しかおらぬと」と亡き恩人・平岡円四郎(堤真一)そっくりの言葉を慶喜に掛けることになる。
隅々まで神経の行き届いた構成で、密度が高く、厚みのあるドラマを繰り広げた第十八回。まさにこれまでの集大成とでも言うべき見事な内容だったが、これを機に栄一がどんな活躍を見せるのか。その行方に注目していきたい。(井上健一)