【演劇コラム】劇場・舞台を救おう! 今、私たちができる支援とは?

2020年5月7日 / 16:00

小劇場エイド基金

 演劇界で危機的状況に陥っているのは、俳優や制作スタッフだけではない。多くの劇場の収入が絶たれた状態にあり、緊急の支援を必要としている。そこで、ステージチャンネルとサンモールスタジオが発起人となって、小劇場を守ることを目的に立ち上げられたのが同プロジェクトだ。

 6月5日まで「MotionGallery」内でクラウドファンディングが行われており、集まった金額は、手数料などを差し引き、支援先の劇場に均等分配される。俳優の八嶋智人や篠井英介といった俳優のほか、演劇関係者も多く賛同。また、別プロジェクトも連携し、演劇界で一つの動きを作ろうと活動している。

配信型演劇フェスティバル「Ohineri」

 活動の場を失ってしまっているエンターテイナーに対し、活動の場を作りたいという思いから誕生した同プロジェクトは、無観客で行われるフェスティバルを、LINEのライブ配信アプリ「LINE LIVE」で配信する。視聴者はアプリ上で「応援アイテム」を送ることができ、直接的に気に入った作品やクリエーターを支援することができる。参加団体は、広く公募され(現在は募集終了)、多数の作品を5月26日〜31日に配信予定。

演劇支援プロジェクト SAVE THE THATRE

 特設サイト「演劇支援プロジェクト SAVE THE THEATRE」で、舞台作品を映像化したものを有料配信し、その収益の一部を新型コロナウイルスの影響によって公演が中止となってしまった団体に配分するプロジェクト。アップロードされている作品は、基本的に一作品300円で視聴でき、ほかに「投げ銭」での寄付も受け付ける。

 現在、演劇、ミュージカル、狂言など多彩な作品がアップロードされており、「STAY HOME」を充実させるためにも最適な企画だ。売り上げが全額演劇支援に寄付されるチャリティーTシャツも発売されている。

「STAGE@HOME〜おうちで楽しむ演劇〜」プロジェクト

 演劇公演が中止・延期を余儀なくされ、 活動の存続が危ぶまれている劇団や役者をサポートするプロジェクト。惜しくも“幻の公演”となってしまった演劇の台本を舞台クリエーターから預かり、 文章・写真・イラスト・音楽・映像などが投稿できるメディアプラットフォーム「note」上に転記し、 有料公開によって資金調達をサポートするサービス「the SCRiPT」をスタートした。普段、一般の観客が目にする機会のない台本を読むことができるのは、貴重な機会となるだろう。(嶋田真己)

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