家入レオ、「自分が今、一番歌うべき言葉」 7th Single「純情」をリリース

2014年7月23日 / 16:45

 家入レオの通算7枚目のシングル「純情」は、パワフルなだけでなく、どこか切なさも感じさせるナンバー。10代ラストの彼女が、この曲に込めた思いとはー!?

 

― 今回の新曲は、まず、「純情」というタイトルがとてもインパクトがあるなと感じました。

  「純情」という言葉が出てきたのは、実は無意識なんです。スタジオにいたときに、13歳の時から一緒に曲作りをしている西尾(芳彦)プロデューサーから、「今作っている曲があるんだけど、聞く?」って言われて、聞いてみたら、すごく歌いたい衝動に駆られて。その場でメロディーを覚えて、レコーディングブースに行ったんです。まだ歌詞もできていないので、ららら…で歌ったんですけど、その音源をあらためて聞いていたら、「純情」という言葉を入れて自分が歌っていたんですよね。無意識に自分の中から出てきた言葉って、自分が今、一番歌うべきことなんじゃないかな…と思いましたし、向き合わなくちゃいけないんじゃないかと思って、「純情」について歌詞をつづっていきました。

 

― そういう感覚にとらわれて歌詞を書くのは、珍しいアプローチでしたか?

  珍しいですね。今回は作曲に携わってないんですけど、いつもは曲作りにも参加していることが多く、ギターを弾きながら同時進行的に歌詞も考えたりするので。今回は、なんで「純情」というワードが出てきたのかなって、自分でもすごく考えたんです。子供って、自分のことを純粋だと思って生きているわけじゃないですよね。ある日を境に、真っ白でいたいと思わないと、真っ白でいられなくなる日というのが、誰にでも来る。だから、日々葛藤しないと純粋でいられないのが、「純情」なんだなって。私自身も葛藤していかないと…というのがショックでもあって。20歳という節目を迎えるに当たって、これから自分がどんなふうに生きていきたいか、どんな道を選んで生きたいかというのを、この「純情」という作品でつづれたらいいなと思いました。

 

― もしかしたら、ご自身が今、10代ラストというのも影響しているかもしれないですね。

 そうですね。10代ラストということに、個人的にすごく焦っている部分があるんです。もっと吸収したいという思いもあったりします。高校在学中にデビューしたので、いろいろなことのスピードが速い状況でここまできたので、何か大きなものに飲み込まれていくような感覚がすごく怖くて。“変わりたくない、変わりたくない”って、外に発することが多かったんですけど。大人になれない自分のいら立ちとかあって、人と摩擦を起こしてしまうことが自分らしさだと思い込もうとしたり、誰かと言い争うことで強さを示そうとしたり。でも、3rdワンマンツアーで、純粋に私の音楽を求めてくださっている方の表情を見たときに、そんな自分がすごく恥ずかしくなったんです。変わりたくないって、私はよく言うけど、自分の中に一つ絶対に変わらない「純情」があれば、そのほかの考え方とか価値観は仮に変わったとしても「私」だと思えたら、すごく楽になって。自分らしさがあるからこそ、人間関係がうまくいかなくてつまずくことってあると思うんですけど、でも、自分らしさを捨ててしまったら、自分が自分で生きていく意味がなくなってしまう。苦しんでも、もがいても、自分らしく生きていくんだ…と宣言したのが、今回の曲です。

 

― 高校生のころから大人たちのいる世界に飛び込んで活動するのは、大変だったと思うんです。でも、少し年月もたって、客観的に状況を捉えられる余裕みたいなものが生まれたのかもしれないですね。

  そうですね。人のことを信じられるようになったというか、以前はリリースした瞬間に思いが届かないと納得がいかないことが多かったんです。でも、例えば今、百パーセントの思いが届かなくても、リスナーの方がある日のふとした瞬間に、「家入が言ってたことって、こういうことかな?」って思ってくれたら、長い目で見て伝われば、それでもいいのかなって思えたことがすごく大きいです。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

藤原竜也が挑む「マクベス」 「1日1日、壁を突破することが目標」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月29日

 2024年5月にスタートした、吉田鋼太郎が芸術監督を務める【彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd】。待望の二作目となる「マクベス」が、藤原竜也を主演に迎え、5月8日から上演される。藤原に初めて挑む「マクベス」への思いや吉田とのクリエイトに … 続きを読む

竈門炭治郎を演じる阪本奨悟が語る、舞台「鬼滅の刃」の魅力 「生身の人間が演じているからこそ、リアルに共感できる」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月28日

 「週刊少年ジャンプ」で2020年5月まで連載していた吾峠呼世晴による大ヒット漫画『鬼滅の刃』。2020年に初めて舞台化されて以降、シリーズを重ね、4月11日からはシリーズ5作目となる、舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里が上演される。 … 続きを読む

【週末映画コラム】何と主人公がサル!? 新たな試みの音楽伝記映画『BETTER MAN/ベター・マン』/17回死んでは生き返った男の悲喜劇『ミッキー17』

映画2025年3月28日

『BETTER MAN/ベター・マン』(3月28日公開)  イギリス北部の街に生まれ、祖母の大きな愛に包まれながら育ったロビー・ウィリアムズ。1990年代初頭にボーイズグループ「テイク・ザット」のメンバーとしてデビューし、ポップスターの道を … 続きを読む

梶裕貴&伊藤美来、声優たちが紡ぐ「明日を生きる糧になる物語」 朗読劇「君の膵臓をたべたい」2025【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月27日

 住野よるの大ヒット小説を原作とした朗読劇「君の膵臓をたべたい」2025が4月5日・6日に上演される。本作は、声優たちの「声」に特化した企画として2022年に初演。主人公の「僕」が病院で偶然拾った本をきっかけに、クラスメートの山内桜良と心を … 続きを読む

松島聡、タイプロを終え「自分の武器になりそうだなと思うところも見えてきた」 役者業を通して「自分という人間を更新」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年3月26日

 長澤まさみと森山未來が14年ぶりにタッグを組むBunkamura Production 2025「おどる夫婦」が4月10日から開幕する。とある夫婦の約10年間の軌跡を描く本作で、妻・キヌの弟で、普段は屈託がないものの時折情緒が乱れる光也を … 続きを読む

Willfriends

page top