阿部サダヲ&松たか子、「本気でののしり合って、バトルをしないといけない」離婚調停中の夫婦役で再び共演 大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」【インタビュー】

2025年10月31日 / 08:00

 宮藤官九郎が作・演出を手掛ける「大パルコ人」シリーズの第5弾となるオカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」が11月6日から上演される。本作は、「親バカ」をテーマに、離婚を決意しているミュージカル俳優と演歌歌手の夫婦が、親権をめぐって法廷で泥沼の争いを繰り広げるロックオペラ。ドラマ「しあわせな結婚」でも夫婦役を演じた阿部サダヲと松たか子が離婚調停中の夫婦を演じる。阿部と松に本作への思いや再びの共演についてなどを聞いた。

阿部サダヲ【ヘアメーク:中山知美/スタイリスト:チヨ】(左)と松たか子【ヘアメーク:須賀元子 /スタイリスト:杉本学子(WHITNEY)】

-宮藤官九郎さんの作・演出による新作公演になりますが、今回の出演で楽しみにされていることを教えてください。

松 以前、劇団☆新感線の「メタルマクベス」という舞台に出させていただいて、その脚本が宮藤さんでした。そのときも脚本に宮藤さんのいろいろな要素が詰まっているなと感じていましたが、今回本のスピード感がすごかったです。そこに追いついていない感覚を味わって、圧倒されました。しかも、解き放たれた阿部さんになるんだろうなと思うと、ご一緒できることがうれしいです。どのキャラクターも生き生きとしていて、鮮やかで改めてすごいなと感じています。

-解き放たれた阿部さんになるということですが、いかがですか。

阿部 どうなんでしょうね、分からないです。本を読んでもどこで何が行われているのかも分からないんです(笑)。裁判中にいろいろなことがいろいろなところで起きているので。中継みたいにあちこちで物語が進むし、出演者の皆さんによるバンド演奏もあるのでどうやって移動するんだろうとか、本を読んだだけでは分からないことが多すぎます。でも、それもなんだか久しぶりな感じがありますね。ドラマでは宮藤さんの台本を読んでいますが、この「大パルコ人」は20年ぶりですから。僕が出演した大パルコ人①メカロックオペラ「R2C2~サイボーグなのでバンド辞めます!~」は2044年の渋谷を舞台にしていたんですよ。今回もその作品の流れをくんだ物語になっていて、その作品に出ていたキャラクターが出てきたり、世界がつながっているんです…多分。とはいえ、まだよく分からないので、もう1回読みます(笑)。

-これまでもドラマや映画など、数々の作品で共演されてきたお二人ですが、舞台俳優としてのお互いの魅力を教えてください。

松 すてきな方だなと思います。阿部さんがタイトルロールを演じられた「ふくすけ」を拝見したときに、本当に切ない気持ちになったんですよ。男だったら絶対にやりたいと思うくらいのふくすけを見せていただいた衝撃がありました。それに、松尾スズキさんの舞台に出演されている阿部さんを見ると、松尾さんの愛を感じて。宮藤さんも阿部さんのことを知り尽くしていらっしゃると思うので、たくさん勉強させていただこうと思っています。

-阿部さんから見た松さんの舞台俳優としての魅力は?

阿部 やっぱり声ですね。声が信じられないくらい通る。舞台では、NODA MAPの「逆鱗」という作品でしかご一緒していないのですが、そのときの稽古場で声があまりにも通るので、きっとみんな感動したのではないかなと思います。一声聞いて、シーンとなって、「今日、お稽古終わりにしましょう」というくらいでしたから。

松 あはは(笑)。それはだめじゃないですか(笑)。

阿部 いや、「その声を聞いたから今日はもういいじゃないか」というくらいすごいということです。しかも滑舌も良いし、歌もすごい。アカデミー賞授賞式で歌っているんですから。尊敬します。

-ドラマ「しあわせな結婚」もあり、2025年は半年以上ご一緒していますよね。阿部さんは、共演を重ねていくうちに気付いた意外な一面はありますか。

阿部 意外なことはないですね。いつもこの通りの方で、皆さんに好かれていますから。

-撮影の合間やお稽古の合間にお二人でお話しされることも多いんですか。

阿部 お芝居のことはあまり話さないですね。「このシーン難しいですね」くらいです。

松 「大丈夫ですかね?」って(笑)。

阿部 意外と心配性ですよね(笑)。「みんなが大丈夫って思っているのに、自信ないんですか?」と思います。それから、欲しがらない。「松さん、ワンショットいきますか?」と言われても「いい、いい」って(断っている)。

松 その場面を伝えるのに十分に撮ったからもういいのではないかなと思ったんです(笑)。ドラマは幸太郎さん(阿部さん)中心のお話でしたから、そこまで私はいらないなと。

-松さんは阿部さんの意外な一面はありましたか。

松 意外な一面ではないですが、改めてすてきだなと思いました。阿部さんとだったから乗り越えられたなと思えることが多々ありました。テレビで舞台っぽいお芝居がしたいわけでもないし、何かを決めてかかるつもりもないけれど、場面を作っているときに、あるレベルを超えた声が聞けたと思う瞬間があって。いろいろな波の中で一緒に撮影できたことがうれしかったです。

 
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