岸恵子、幼少期の悲惨な戦争体験を告白 清原果耶「同世代の方にも見てほしい」

2019年7月22日 / 16:50

(左から)山口まゆ、渡辺美佐子、岸恵子、清原果耶、伊東四朗

 NHK特集ドラマ「マンゴーの樹の下で ~ルソン島、戦火の約束~」試写会見が22日、東京都内で行われ、出演者の岸恵子、清原果耶、渡辺美佐子、山口まゆ、伊東四朗が登場した。

 本作は、太平洋戦争の中で最も凄惨(せいさん)を極めたフィリピン攻防戦の渦中を、フィリピンで過ごした日本人女性や子どもたちの姿を描く。

 戦後の昭和・平成を生き抜いたヒロイン凛子を演じた岸は「私は戦争体験者ではありますが、戦場体験者ではないわけです。空爆の中を逃げまどって公園の下に動かないで座っている女の人の防空頭巾が燃えていたので、肩を揺さぶったら倒れてきて…。その人はもう死んでいたんです。死体に乗っかられている私を男の人がどかしてくれながら『何している、子どもはみんな防空壕だ』と言われて入った防空壕を見て、ここにいたら死ぬと思って飛び出して、たった一人生き延びました。そこは地獄でした」と自身の戦争体験を語った。

 また「今まで10年もカメラの前に立っていなかったんですけど、これは絶対にやりたいと思いました」と出演に至った熱い思いを語った。

 戦時中の凛子を演じた清原は「撮影しているときは、毎日体と精神が世界の果てにあるような感覚で生きていて、このまま朽ち果ててしまうんじゃないかと思いながら撮っていました。飢えに苦しんでいる状態で洞窟に入って虫を捕って食べるシーンでは、虫を捕って針で糸を通す作業をしたんですけど、私自身は虫が苦手なので心がつぶれるんじゃないかという思いでいました」と撮影時を振り返り、「同世代の方にも見ていただきたい作品になっています」とアピールした。

 ドラマは8月8日 午後10時~11時15分、NHK総合で放送。


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