山田洋次監督「寅さんだけは年を取らない」「長生きしたからこういう映画ができた」

2019年10月3日 / 19:54

山田洋次監督

 東京国際映画祭記者会見が3日、東京都内の日本外国特派員協会で行われ、今回のオープニング作品『男はつらいよ お帰り 寅さん』の山田洋次監督ほかが出席した。

 『男はつらいよ』シリーズ50作目となる本作は、おいの満男(吉岡秀隆)ら、くるまやの面々の今を描く映像と、4Kデジタルでよみがえった寅さんの映像を組み合わせ、新たな物語として描く。

 山田監督は「今回は、一体どんな映画になるかという期待と不安があったが、完成後、この映画を作るために50年の歳月が必要だったんだと思った。長生きしたからこういう映画ができた。もし、渥美清さんがこの映画を見たら、きっと『俺、びっくりしたよ』と言うでしょうね」としみじみ語った。

 また「寅さんの妹のさくら役の倍賞千恵子さんをはじめ、みんな年を取ったけど、不思議なことに寅さんだけは年を取らない。そういう意味では、みんなにとっての寅さんは、マリリン・モンローやチャールズ・チャップリンみたいなものかもしれない」と語った。

 「マドンナ役の女優を選ぶ基準はあったのか」と問われると、「寅さんが恋をする女優はどんな人がいいだろうか、とは考えたけれど、基本的に寅さんはどんな女性とも恋ができるから選択肢がたくさんあった。だからとても楽しい仕事だった」と答えて笑わせた。

 「現在88歳だが、次回作は?」との質問に、「自分の年を考えると怖いし、映画を撮っている場合か、とも思うけど、アメリカではクリント・イーストウッドもまだ撮っているから、僕も頑張ろうという気持ちになる。ポルトガルには100歳を超えて映画を撮ったマノエル・ド・オリベイラという監督がいたし、日本にも新藤兼人監督がいた。だから僕も100歳までは撮れるかなとも思う」と答えた山田監督に、会場から「監督も寅さんと一緒で年を取らない」の声が飛び、拍手が起きた。


芸能ニュースNEWS

市川團十郎、お正月に「忠臣蔵」 現代ならではの視点を織り込んで作り上げる

舞台・ミュージカル2024年11月21日

 松竹創業百三十周年「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」取材会が21日、東京都内で行われ、市川團十郎が登壇した。  2年間にわたる襲名披露興行を終えた十三代目市川團十郎。今回の公演では、寛延元年(1748年)に初演されて以来、およそ280年にわた … 続きを読む

「全領域異常解決室」エピソード0的伏線回収に反響 「7話でエピソード0を持ってくるこの構成すごすぎる」

ドラマ2024年11月21日

 藤原竜也が主演するドラマ「全領域異常解決室」(フジテレビ系)の第7話が、20日に放送された。(※以下、ネタバレあり)  雨野小夢(広瀬アリス)は、自分が天宇受売命という神だと気付く。そして話は、4カ月前にさかのぼる。全決で食事を振舞ってい … 続きを読む

「民王R」“秋保”黒川想矢と入れ替わった“泰山”遠藤憲一、若者の闇を知る 「いろいろ考えさせられて、ちょっと泣きそう」

ドラマ2024年11月20日

 遠藤憲一が主演するドラマ「民王R」(テレビ朝日系)の第5話が、19日に放送された。(※以下、ネタバレあり)  本作は、2015年に遠藤憲一・菅田将暉のW主演で放送された痛快政治エンターテインメント「民王」の続編で、総理大臣・武藤泰山(遠藤 … 続きを読む

「ウイングマン」菊地姫奈、大原優乃のアクション、桂氏の出演に反響 「大原優乃と菊地姫奈が特に光ってた」

ドラマ2024年11月20日

 藤岡真威人が主演するドラマ「ウイングマン」(テレビ東京系)の第5話が、19日深夜に放送された。(※以下、ネタバレあり)  本作は、特撮オタクの高校生・広野健太(藤岡)が、異次元から来たアオイ(加藤小夏)のドリムノートに、空想のヒーロー“ウ … 続きを読む

「あのクズを殴ってやりたいんだ」「腹筋キスはやば過ぎた」「奈緒ちゃんのボクシングすご過ぎ!」

ドラマ2024年11月20日

 ドラマ「あのクズを殴ってやりたいんだ」(TBS系)の第7話が、19日に放送された。  本作は、人生どん詰まりの主人公・ほこ美(奈緒)が、カメラマンの葛谷海里(玉森裕太)と出会い、一念発起してボクシングを始める姿を描いた、クズきゅんラブコメ … 続きを読む

Willfriends

page top