藤原竜也「怒ってくれる人がいなくなって寂しい」 小栗旬、綾野剛、松坂桃李らと共に蜷川幸雄さんを見送る

2016年5月16日 / 18:36

蜷川幸雄さんを見送る(左から)小栗旬、綾野剛、松坂桃李、藤原竜也

 肺炎による多臓器不全のため今月12日に死去した演出家・蜷川幸雄さん(享年80)の告別式が16日、東京都内の青山葬儀所でしめやかに営まれた。出棺の際には藤原竜也、小栗旬、綾野剛、松坂桃李、長谷川博己、高岡奏輔らがひつぎを運び、故人を見送った。

 出棺の前には妻で喪主の宏子さんに代わって娘で写真家の実花さんがあいさつした。「本当に最後まで闘って現役のまま駆け抜けた人生だったと思います。生前、口癖のように『やりたいことしかやっていないのでいつ死んでも後悔はない』と話していました。どの時期をどの角度から切っても幸せな人生だったと思います」と語った。

 だが、蜷川さんの演出がかなわず残された作品の台本を目にすると「ああ、まだいっぱい見たかったな。まだまだやりたかっただろうなと残念でなりません」と悔やむ気持ちも吐露し、「もう新作を見ることはできませんが、これからは残された私たちが父のマグマのような熱を引き継いでひたすら前を向いて走ろうと思っています」と決意を語った。

 その後、参列者が霊きゅう車を囲むように見守る中、藤原、小栗、綾野、松坂、長谷川、高岡らがひつぎを担いで祭壇から霊きゅう車まで運び込んだ。位牌を持った宏子さんと遺影を持った実花さんが並んで立ち、報道陣に一礼する場面もあり、横一列に並んだ藤原たちは蜷川さんを乗せた霊きゅう車に向って深く頭を下げた。霊きゅう車が葬儀所を後にするまで参列者による拍手はやまず、涙ながらに故人との最後の別れを惜しんだ。

 出棺後に改めて報道陣の取材に応じた藤原は、むせび泣きながら読んだ弔辞から一転、「覚悟はしていたけどこの日が来てしまった。まだ気持ちの整理はつかないです」としっかりとした口調で心境を語った。「しっかりと教育は受けてきたつもりなので、いい仕事、いい芝居で返していけたらいいなと思っています。あの人がいなければ僕という俳優はいないので、本当にただただ感謝しかないです」と“恩師”への感謝を述べた。

 蜷川さんとは「時にけんかもしましたし、憎しみ合ったりもしていたんですけど。罵声を浴びせられたことしかないし、最後まで怒られてばかりでした」と苦笑交じりに明かし、「ただ一つ、怒ってくれる人がいなくなって寂しい気持ちもある。あの人の作る世界って絶対的なものがありますから。蜷川さんの世界に入り込ませてもらうと、こんな人生があったんだって発見があった」と振り返った。


芸能ニュースNEWS

「ザ・ロイヤルファミリー」「ドラマは続くけど山王耕造(佐藤浩市)ロスが大き過ぎる」「これはそれぞれの継承の物語なんだね」

ドラマ2025年11月24日

 日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系)の第7話が、23日に放送された。  妻夫木聡主演の本作は、早見和真の同名小説をドラマ化。競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく、人間 … 続きを読む

「ひと夏の共犯者」“眞希”恒松祐里がついに警察と接触 “巧巳”橋本将生は「完全に闇堕ちしてる」「怖くて心配」

ドラマ2025年11月24日

 timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)の第8話が、21日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活 … 続きを読む

「良いこと悪いこと」“黒服2人の逃走犯”は「カンタロー!? 今國!?」 「トヨは犯人側のはず」「ターボーが一番怪しい」

ドラマ2025年11月24日

 間宮祥太朗と新木優子がW主演するドラマ「良いこと悪いこと」(日本テレビ系)の第7話が、22日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、かつて鷹里小学校・6年1組のリーダーだった高木将(間宮)が、22年ぶりにタイムカプセルを掘 … 続きを読む

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」「最後、全部生田斗真に持っていかれたわ」「今まで文句を言いながらも見続けてきた人へのご褒美みたいな回だった」

ドラマ2025年11月20日

 「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系)の第8話が、19日に放送された。  脚本・三谷幸喜、主演・菅田将暉による本作は、1984年の渋谷「八分坂(はっぷんざか)」を舞台に、1人の演劇青年が老若男女総勢25人超の … 続きを読む

「スクープのたまご」日向子の背後を追う“謎の男”が登場 「事件の概要が見えて面白くなってきた」

ドラマ2025年11月19日

 奥山葵が主演するドラマ「スクープのたまご」(TBS系)の第7話が、18日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、週刊文春を徹底取材して書かれた大崎梢氏の同名小説を実写化。大手出版社の「週刊誌」の編集部を舞台に、1人の若き新 … 続きを読む

Willfriends

page top