中谷美紀、5年ぶりの再演で成長を実感 「恋愛観の答えを探している最中」

2016年4月1日 / 16:06

「途中で挫折しよかうと思った」と語った中谷美紀

 舞台「猟銃」の初日前会見が1日、東京都内で行われ、出演者の中谷美紀、ロドリーグ・プロトーと演出のフランソワ・ジラール氏が出席した。

 井上靖の恋愛小説を原作に、2011年に3人のチームで上演された本作が、建て替えが決まっている渋谷パルコ劇場クライマックスステージ シーズン1として5年ぶりに再演される。

 一人の男の13年間にわたる不倫の恋を、妻、愛人、愛人の娘からの3通の手紙によって浮き彫りにするラブストーリー。初演当時、初舞台で一人三役を演じた中谷は「1時間半しゃべりっ放しの独白形式で、説明的なせりふも多くたいへん覚えづらい。初演の時には覚えるのに1カ月かかりました」と振り返った。

 今回の再演ではスケジュールの関係で約10日間でせりふを覚え直したといい、「途中で挫折しようかと思いました。どうせパルコが閉まるのだったら、(上演作品が)一個ぐらいなくてもと思ったほど。美輪明宏さんにやっていただければと…」と正直過ぎる心境を吐露して笑いを誘った。

 「5年も経ちますと、私も人間的な成長を少しぐらいしたかなと思います。三人の女性の悲しい人生をより深く味わえるようになってきました」と心境の変化を明かし、不倫するキャラクターについても「年齢と共に周囲の方々の生き方を見て、そのような生き方をする女性も日本にいらっしゃるのだと思いました」と理解を深めたという。

 また、劇中で思い入れのあるせりふとして終盤の「あなたは愛することを望みますか、愛されることを望みますか」を挙げ、「これは人間の永遠のテーマだと思います。私もまだその答えを探している最中です」と自身の恋愛観を静かに語った。

 舞台は2日~24日、都内、パルコ劇場のほか、新潟、京都、愛知、兵庫、九州公演が予定されている。

(左から)ロドリーグ・プロトー、中谷美紀、フランソワ・ジラール氏

(左から)ロドリーグ・プロトー、中谷美紀、フランソワ・ジラール氏


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