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ポール・マッカートニーが伝説的なSF作家の故アイザック・アシモフと組んだ、野心的だが最終的に頓挫してしまったコラボレーションの詳細が、エイドリアン・シンクレアとアラン・コジンによる新刊『The McCartney Legacy, Volume 2: 1974–80』で鮮明に明かされている。
現地時間2024年12月10日にHarper Collinsから発売されたこの本は、ザ・ビートルズ解散後のポールのキャリアにおけるあまり知られていない一章に焦点を当て、実現することのなかったシュールなプロジェクトに光を当てている。
『Five and Five and One』という仮題の映画案は、宇宙人とポールのバンド、ウイングス(彼の妻リンダとムーディ・ブルースのギタリストだった故デニー・レインもメンバー)、そして地球を席巻しようとする彼らの努力が絡み合う奇抜な筋書きだった。ポールによる物語の原案は400ワード程度の短いものだったが、アシモフはそれを1,800ワードのより詳細なバージョンに書き直した。ポールの原案の断片には、ユニークな前提が示されている。
「“空飛ぶ円盤”が着陸する。そこから5人の生き物が現れる。彼らはあなたの目の前で”私たち”(ウィングス)に変身する。彼らはアメリカを席巻して地球を乗っ取るためにここにいて、スーパーグループ・スタイルでそれを実行に移す。一方、イギリスの片田舎では、元のグループが生活しており、その個性は宇宙人によって利用されている……」
ポールは1974年にアシモフに直接アプローチし、脚本の共同執筆を依頼した。アシモフが飛行機嫌いだったため、米ニューヨークで会った。ポールは、アシモフが飛行機に乗らないことについて、「彼は遠い銀河に思いを馳せることはできるが、飛行機には乗らなかった」と冗談を言った。
アシモフはストーリーをさらに発展させ、宇宙人の侵略者を死にかけの惑星からやってきた“エネルギー体”へと進化させ、クローンを作るのではなく、ウィングスのメンバーに乗り移るようにした。しかしその生命体は愛のような人間の感情を理解できず、物語に哲学的な側面が加わった。
興味をそそるコンセプトにもかかわらず、このプロジェクトは頓挫した。1975年初頭にはこのコラボは棚上げとなり、アシモフは自身の企画書の最初のページに、「マッカートニーが良質なものを認識できなかったため、この企画は実現しなかった」という辛辣な批評を書き残したと言われている。
この新しい本は、ポール・マッカートニーのキャリアを年代順に追ったシリーズの一部で、2022年に出版された1969年から1973年を扱った第1巻に続くものだ。この時代を完全に捉えるため、著者のシンクレアとコジンは、ウイングスの元メンバー、プロデューサー、レコーディング・エンジニアにインタビューを行い、ザ・ビートルズ解散後のポールの活動を深く掘り下げている。
ポール・マッカートニーの米ビルボードでの功績は並外れている。彼は米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で1位を獲得した楽曲を、単独または共同で32曲も生み出している。これは、ザ・ビートルズでの作品だけでなく、ソロでのヒット曲やウイングス、リンダ・マッカートニーやその他のアーティストとのコラボレーションによるものも含む。
ポールは、米ビルボードの年間1位を3回獲得するという驚くべき偉業を達成している。1964年の「I Want to Hold Your Hand」、1968年の「Hey Jude」、そして1976年の「Silly Love Songs」だ。同チャート史上、これを達成したのは彼だけだ。
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