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思い返してみると、逆境と出合ったときに自分は強くなれたのかなと思います。それから、最近は1人の時間が自分を強くしてくれたのかなとも感じています。本当に大切な人たちと毎日過ごしてお仕事をさせてもらっているので、みんなのおかげで強くなれているというところが自分の中にずっとあったんですが、思い返してみると、その前に、上京して1人でいた時間があって。あの1人の時間が自分のことを支えてくれているのかもしれないなと感じることができました。それもまた、一緒に仕事をするみんなのおかげです。
物語を演じること自体が一つの虚像のようなものなので、だからこそ、うそじゃない瞬間を見逃したくないと強く感じています。(本作で演出を務める)栗山(民也)さんと以前、ご一緒させていただいたときに「固めてしまうことは恐ろしいことだな」と役者として思いました。毎日新しい気付きを得られるように、絶対に自分で固めないということを大切にしています。
たくさんありました。きっと20代には20代なりの楽しさがあったと思いますが、今、すごく楽しいんです(笑)。自分の中にそれなりの余白がないと楽しいという気持ちは味わえないのかなと感じています。20代は30代を楽しみにして、駆け抜けたような年代だったので、余計に楽しいです。
そうですね。そろそろ自分の良しあしは自分で決められるようにならないといけないと、覚悟を持って感じられるようになったのだと思います。今は日々、自分から見た自分と向き合っているところなんですよ。私は私のことをどう思っているんだろう。どういうところを変えたいと思っているのかな。どういうところが好きなんだろう。そうしたことをこの1年で考えて、改めて自分のことを深く知れたように思います。
どのお仕事も思い出深いものですが、舞台でいうならば、「WAR BRIDE‐アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン」という作品です。今、1年に作品は舞台に出演させていただいているのですが、(「WAR BRIDE」は)「30代初めての舞台だ。節目だ」と思いながら立った舞台でした。愛というものに向き合う舞台だったので、今一度、愛するってどういうことなんだろうと考えるきっかけになりましたし、惜しみなく愛について語り合うのはとてもいい時間だなと思いました。人生の中で愛について語れる時間はとても大事だと思わせてもらえる舞台でした。
私の初舞台は「終わりのない」という作品だったのですが、その経験はすごく大きくて、そのときから「舞台の上に立ちたい」という思いがありました。やっぱり舞台には、人生の中で必要な緊張感があるのだと思います。緊張感や不安、作り上げる苦しみがあるからこそ、日常に戻ったときに幸せが際立って、大事にしたい、守りたいと思えます。知りたいという気持ちや乗り越えたいという気持ちなど、普段の生活の中ではなかなか感じることのできない気持ちも舞台では味わうことができる。なので、もっともっと舞台に立ちたいと思っています。
やりたいことがたくさんあるんですよ。まだあまり人にお伝えしていないようにしていますが、たくさん計画していることがあります。まず、1番の目標は「時間配分を考える」こと(笑)。20代はあれもやりたい、これもやりたいとやりたいことが多すぎたので、少し落ち着いて、20代で得た知見でどうにか、どういう配分でやったらかなえられるかを考えてスタートしたいと思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
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