オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

2025年10月17日 / 15:54

(CエンタメOVO

-豪華キャストが生き生きとコメディーを演じているのが「オリバー」の人気の理由ですが、そういうアイデアは、現場で出演者の皆さんから出てくる部分も多いのでしょうか。

オダギリ みんなで楽しもう、という雰囲気はあるとは思うんですが、コメディーって難しいじゃないですか? ちょっとでもタイミングがずれたりするだけで笑えなくなってしまうし。現場の即興で付け加えることはほとんどないよね?

麻生 そうだね。ただその分、オダギリさんが要求するレベルも高いので、常に緊張感を持ってやらせていただいています。きちんとやらないと期待を裏切ってしまいますし、親しいからといって、“なあなあ”では済まされないので。

-とはいえ、物語が奇想天外なので、お芝居の自由度は高そうにも思えます。お2人は監督と俳優として、どのようにお芝居を組み立てていったのでしょうか。

麻生 私は、わからないものはわからないままでいいと思っているので、基本的に、こちらから監督にお芝居については質問しないようにしています。特にこの映画は、その方が面白くなると思っていましたし。

オダギリ 脚本を書き上げた段階で、自分の中である程度イメージが出来上がっているので、必要なときだけ「もう少しこうしてみましょうか」などと方向性を明確に伝えるようにしています。自分も役者なので、芝居の細かいニュアンスまで理解できるし、役者同士だからこそ伝えられる言葉もありますから。

麻生 ただ、役者のときのオダギリさんは、私をさんざんいじってくるのに、監督のときはすごく丁寧で気を遣ってくださるんです。「キャラ変した?」と思うくらいで(笑)。

オダギリ ははは…(笑)。

麻生 でも、演出してもらうのはすごく楽しい。きっと、私の長所をわかっているからこその役であり、演出だと思うので。ただし今回は、苦手なダンスシーンがあるのが、ものすごくプレッシャーでした(笑)。

オダギリ 僕は、麻生さんの俳優としての能力の高さを知っていますし、その魅力を最大限引き出そうと思いながら脚本を書いているんです。ダンスシーンは今回のいちばんの課題だったかもしれませんね(笑)。

麻生 ダンスはとにかくたくさん練習して、頑張りました(笑)。

-練習の成果もあり、麻生さんのダイナミックなダンスは見応えがありました。一方で、劇中に何度も登場し、物語のカギとなるのが不思議な「扉」です。映画公式サイトには、「僕はどちらかというと、変なところにあるドアは開けたくなっちゃいますし、何でこんな場所に…というスイッチは押してしまいます。」というオダギリさんのコメントも掲載されていますが、どこからこの「扉」という発想が出てきたのでしょうか。

オダギリ メタファーとしては、「挑戦」ということかもしれません。何事もやらないよりはやったほうがいいし、目の前に扉があるなら、開けずに「なんだったんだろう?」とやり過ぎるより、後悔することになったとしても開けた方がいい、とは日頃から思っています。ただ、それはあくまでメッセージであるだけで、どう感じるかは観客次第だと思っています。

-そういう意味でこの映画は、観客に解釈を委ねる部分もありますね。

オダギリ 映画は、そうであってほしいというのが自分の希望です。何も考えず、スカッと終わるシンプルな映画もあれば、深く考えさせられる映画だってありますよね。初めてみる衝撃にしばらく席を立てなくなるような、そんな経験ができるのだって、映画特有の読後感だと思います。色んな人が色んな解釈をしながらこの作品を熟成させてくれたら最高だと思っています。

麻生 私も見ている最中、頭の中で色々な考えがぐるぐる巡り、そうやって考えている時間が楽しかったです。しかも、見終わった後も自分の中で映画が続いていく感じがすごく新鮮で。そういう楽しみ方があるのかと、この映画で知りましたし、この楽しみ方は結構ハマるかも、と思って。自分の中で答え合わせしたいところもあるので、もう一度、映画館に見に行くつもりです。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2025「THEオリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウMOVIE」製作委員会

 

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

竹内涼真、5年ぶりの舞台に「リニューアルした自分で臨む」 ミュージカル「奇跡を呼ぶ男」でゴスペルにも挑戦【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年1月17日

-ミュージカルでは歌とダンスがありますが、今、どんな心持ちで準備をされていますか。  すごくラッキーなことに、僕は(2025年の)2月までダンスを踊っていたので、5年前にミュージカルに出演したときより、相当、レベルが上がっていると思います。 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(10)石浦神社で語る「八田與一と嘉義農林学校」

舞台・ミュージカル2026年1月16日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。  語りは、土地と人を結び直します。 … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第2回「願いの鐘」豊臣兄弟の家族から直、寧々、市まで、女性キャラの活躍に期待【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年1月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=藤吉郎/池松壮亮)と共に天下統一を成し遂げるまでの奇跡を描く物語だ。1月11日に放送された第2回「願いの鐘」では、一度は故郷の村 … 続きを読む

原田美枝子、松田美由紀監督「映像のワンカットワンカットを体感してもらいたいと思います」「たくさんの謎がある映画なので、ぜひそれを解読してください」『カラノウツワ』【インタビュー】

映画2026年1月15日

-今回は、初老の謎の女性と年下の男の子の話でしたが…。 松田 これは、ラブストーリーとか、いろいろな解釈で見る方がいると思いますが、実はだまし合いの話なんです。主人公の文子は、もともとは詐欺師だったのかもしれない。お金を元手に何かを搾取した … 続きを読む

菅⽣新樹、2026年の抱負を語る「役者として地に足が着いてきた。やっとここからだなと」

ドラマ2026年1月14日

-ルッキズムは人格形成にも影響があると思います。菅生さんが幼少期から育つ中で、周囲の人から影響を受けたことはありますか。   両親が見た目ではなく「君の1番いいところはここだよ」と内面の個性を伸ばす形で育ててくれたので、幼い頃から家族の中で … 続きを読む

Willfriends

page top