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上村 健一さんとはもう10本目ぐらいのお付き合いなので、特にないのですが(笑)。
岡本 あはは(笑)。
上村 ダヴィッドは少しヒール役のような印象からスタートしていくのですが、彼もやはり犠牲者です。振り幅のかなり大きい強烈な役どころになってくると思っています。そこを健一さんと一緒にリアリティーを持って作っていけたらいいですね。とても楽しみです。
岡本 今は台本に書かれている宗教、人種などのルーツについて自分なりに探っている最中ですが、それらの問題がより身近に存在しているヨーロッパでよく上演したなと改めて思います。その過激さと言いますか、パンクなところにものすごく引かれます。そういうものを、裕翔と一緒に届けられるというのはすごく楽しみです。
中島 こういう作品でお仕事を一緒にさせていただくのは初めてなのですが、おうちにもよく遊びに行っていましたし、ずっと知っている間柄ですから(笑)。
岡本 本当にパパと呼ばれていました(笑)。だから今でも、パパ目線ですごく大きくなったなと思いますし、かっこよくなったなと思うこともあります(笑)。
中島 (笑)。ずっと見守ってくれている感じはしています。
岡本 そういう意味では、裕翔と僕の関係性を知っている人が見ると、いい意味で裏切られるかも。でもそこには違う世界を感じられる面白さがきっとあると思います。
上村 演出者として、劇世界というのは戯曲だけではなく、対俳優、対劇場空間、対時代、対社会といろいろな条件を加味して演出プランを練り出しています。今回と言いますか、この作家の時にいつも気を付けていることですが、できるだけストイックに、できるだけシンプルに、余計な雑味のあることはしないと決めているので、そうした演出になると思っています。
中島 ちゃんとお話をするというのはこの場が初めてなので…。ただ、変に身構えすぎることもなく、自分を解放できるところを持って、恥を捨て眺めればと思っています。だから、稽古でもまれる時にはもまれたいですし、このすごいキャスト陣の中で、自分も一員となって一緒に作るという存在意義のようなものを見いだすことができればうれしいです。
岡本 今回、上村さんがどのように稽古を進めるのかまだ全くわからないですからね(笑)。言えることは一つ。本当に風邪はひかないようにしてほしいです。
中島 それは本当に大事なことですよね。舞台の公演を最後まで走り切るというのは、わりと奇跡に近いかもしれないと最近は思うようになりました。
岡本 せりふの量は、どんなに長くても誰でも覚えられるので大丈夫です。あとは健康的にいてほしいですし、ちょっとおいしいもの差し入れしてほしいです(笑)。
(取材・文・写真/櫻井宏充)
舞台「みんな鳥になって」は、6月28日~7月21日に都内・世田谷パブリックシアターのほか、兵庫、愛知、岡山、福岡で上演。

舞台「みんな鳥になって」
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