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【インタビュー】映画『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』駒木根葵汰「朝から晩まで焼き肉でした」小宮璃央「お昼も牛カルビ弁当で(笑)」2大スーパー戦隊がまさかの爆笑焼き肉対決!

 人気特撮ヒーローが活躍する『機界戦隊ゼンカイジャーVSキラメイジャーVSセンパイジャー』が4月29日から全国上映となる。スーパー戦隊シリーズ第45作「機界戦隊ゼンカイジャー」(21~22)と第44作「魔進戦隊キラメイジャー」(20~21)が夢の共演を果たした本作は、両者がギャグ満載でまさかの“焼き肉大食い対決”を繰り広げる痛快作だ。ゼンカイジャーのリーダー、ゼンカイザー=五色田介人役の駒木根葵汰と、キラメイジャーのリーダー、キラメイレッド=熱田充瑠役の小宮璃央に、撮影秘話やその裏に込められた熱い思いを聞いた。

小宮璃央(左)と駒木根葵汰 (C)エンタメOVO

-「VS」ということでどんな対決になるのかと思ったら、まさかの“焼き肉大食い対決”。驚くとともに、ギャグの連打に爆笑し、その斬新さに感動すら覚えました。撮影はいかがでしたか。

駒木根 丸々2日間、朝から晩までずっと焼き肉を食べていたよね(笑)。ゼンカイジャーはもともと、テレビシリーズでも食事のシーンが多かったんです。だから今回は「VS」というなら「ここで自分たちの力を見せないと」と思って、めちゃくちゃ食べました。

小宮 葵汰くんは本当にすごかった。キラメイジャーチームはメンバー全員で食べるけど、ゼンカイジャーチームは、実際に食べられる人が葵汰くんだけ。(※五色田介人以外のゼンカイジャーメンバーは、スーツアクターが演じる“キカイノイド”という設定)それなのに、1人であんなに食べて。キラメイジャーは皆、圧倒されていました(笑)。

駒木根 ご飯大盛りを頼むシーンも全部きれいに食べて、気付いたらお肉もなくなっていて。映像ではほとんど伝わらないけど、僕らの色はきっちり出せたかなと(笑)。

-物語の展開とは別に、現場では駒木根さんの“独り勝ち”といった感じでしょうか。とはいえ、それだけ食べると焼き肉を見るのも嫌になりそうですが。

駒木根 さすがにしんどかったです。最初に飛ばし過ぎて、夜になったら「焼き肉はもういい!」って。

小宮 それなのに、お昼も牛カルビ弁当で(笑)。

駒木根 あれはびっくりしたね(笑)。

-その頑張りのかいあって、とても楽しい対決になっていました。それでは改めて、互いに共演した感想をお聞かせください。

駒木根 以前から知り合いだったんですよね。

小宮 それぞれがキラメイジャー、ゼンカイジャーになるずっと前、ファッションショーのイベントで初めて出会ったのがきっかけです。それからいろんな仕事でご一緒しているうちに、仲良くなって。当時は葵汰くんの方が先輩で「葵汰くん、お久しぶりです!」って僕があいさつしていたんですけど、スーパー戦隊では僕が先輩というおかしな関係になっちゃって(笑)。

駒木根 璃央がキラメイジャーに決まったときは、「やったじゃん、璃央!」と思っていたら、次の年に僕がゼンカイジャーに決まって。当然、現場でスタッフさんたちから璃央の話が出てくるんだよね。そこで僕が「実は、璃央のことは昔から知っていて」という話をすると、「でも、今は璃央が先輩だからな」と言われて。今回の現場でも「先輩なんだから、ちゃんとあいさつしろよ」と言われたので、「よろしくお願いします!」って(笑)。

小宮 僕の方が「いやいや、やめてくださいよ、葵汰くん」って(笑)。

駒木根 そんな感じだったから、初めて一緒にお芝居するのはもちろんワクワクしたけど、お互いにどこか恥ずかしさもあって。でも、これが初対面の相手だったら、緊張してもっと引いたお芝居になっていたと思う。遠慮せずに自分たちの色を出せたのは、相手が璃央だったからだろうなと。

小宮 僕は昔から葵汰くんの背中を追ってきたので、こうしてご一緒できたことはすごくうれしかったです。“殻を破る”なんてもんじゃないぐらいはっちゃけて、その場の空気を思い切り楽しんでいる。すごく葵汰くんらしいなと。だから僕も、その勢いに飲まれちゃいけないと思って、「ひらめキーング!」の決めポーズをいつも以上に頑張りました(笑)。

-そういうお二人の芝居にも注目ですね。ところで、2大スーパー戦隊の「VS」作品は毎年の定番ですが、今回は近作のスーパー戦隊が集結したスペシャルチーム“センパイジャー”が登場するのも見どころです。センパイジャーとの共演の思い出を教えてください。

駒木根 ゾックス(=ツーカイザー)役のアッちゃん(増子敦貴)が、小澤(亮太/ゴーカイレッド=マーベラス役)さんとずっと一緒に撮影していたんですよね。そうしたら、小澤さんをいつの間にか「ボス」って呼んでいて。最終決戦の撮影では、ずっと後をついていっているんです。「どうしたの?」って聞いたら、「俺のボスだから」って。それがすごく面白かった。

-ツーカイザーは(ゴーカイレッドがリーダーを務めた)「海賊戦隊ゴーカイジャー」(11)のデザインをモチーフにした設定ですものね。

小宮 ゴーカイジャーは僕が小学生の頃に見ていたスーパー戦隊だったので、小澤さんと共演できたのは、めちゃくちゃうれしかった。こうして同じ作品で一緒にお仕事ができるなんて思ってもいなかったので、当時の自分に教えてあげたいぐらい。最初にお会いしたときは、ただの特撮ファンとして目を輝かせて、撮影もずっと見ていました(笑)。

-子どもの頃の夢がかなったわけですね。なお、この作品はキラメイジャー、ゼンカイジャー共に一つの節目になると思います。最後に、映画を見る人たちに向けた思いを聞かせてください。

小宮 以前、キラメイジャーについての話をプロデューサーの塚田(英明)さんにお聞きしたとき、こんなことを言っていたんです。「2020年はコロナ禍が始まった年で、世界も日本もあまりいい状況とは言えない。そういうときに必要なのは、皆を笑顔にするエンターテインメント。だから、キラメイジャーはみんなの希望の光になるような作品にしようと思った」と。

-すてきな話ですね。

小宮 スーパー戦隊って、動物や海賊、電車などいろんなモチーフがありますよね。でも、「キラメイジャーの“キラメキ”って何?」と不思議だったんです。そこで聞いてみたら、「キラキラした心、諦めない心だよ」と教えていただいて、すごくいいなと。今はコロナ禍で大変なことも多いけど、諦めない心や希望を持っていれば、最後にはきっといい結果がついてくるはずだと、僕は信じているんです。スーパー戦隊を作っている方々は、子どもから大人まで、皆の笑顔を心から願っています。だから、スーパー戦隊を通じて、そういうことを皆さんも感じてくれたらうれしいです。

駒木根 璃央の言う通りだね。どちらかというと僕らはやりたいことをやっていた感じだけど、最初は本当に必死で、正直、見てくれる人のことを考える余裕もなかった。でも、中盤に入った頃、「すごく楽しい作品で、元気をもらっています」という感想を頂くようになってから、「どうしたら、皆が喜んでくれるだろう?」と考えるようになって。一生懸命作っていれば、楽しんでくれる人がいるんだなと実感した。スーパー戦隊って、それぐらい素晴らしいものなんだよね。僕は今、「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(テレビ朝日系で放送中)にも出演させてもらっていますが、これからもいろんな形で皆に元気を届けたいと思っています。

(取材・文・写真/井上健一)

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