X


【インタビュー】Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」明日海りお 理想の「オトナ女子」は「自分を愛せる人」

 2014年に宝塚歌劇団花組トップスターに就任後、5年半のトップ在籍期間で“宝塚のトップオブトップ”とうたわれた明日海りお。19年に宝塚歌劇団を退団、20年からは芸能活動を開始し、連続テレビ小説「おちょやん」などで、幅広く活躍している。そんな明日海の初冠番組となる、Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」が、5月22日からHuluで配信スタートする。本作は、明日海が「美」「癒やし」「食」といったジャンルでさまざまなことにチャレンジし、「オトナ女子の新たな世界」を学んでいくドキュメントバラエティー。明日海に、撮影の裏話やプライベートでの好みなどを聞いた。

明日海りお

-本作は、「女優・明日海りお」とはまた違った一面の見られる番組になっていましたね。

 そうですね。私も1、2話を見させていただいて、ゆったりペースな番組だなと自分でも思いました。

-最初に、この企画を聞いたときはどんなことを思いましたか。

 Huluは、私もよく見る動画配信サービスでしたので、そこで番組を持たせていただけるなんてなかなか信じられず、まさかと思いましたし、うれしく思いました。制作スタッフの皆さまが、私の興味のあることや挑戦してみたいことを丁寧に拾ってくださり、番組の中にたくさん取り入れてくださったので、あまり構えることなく、楽しく収録をさせていただいています。

-第1回では、ハワイへの憧れを語っていましたが、新型コロナ以前は頻繁にハワイを訪れていたのですか。

 はい。ハワイはとにかく大好きで、一人で行ったこともあるほど、行かずにはいられない場所です。ハワイにしかない温もりがあるんです。ゆったりした風のにおいがあって、ご飯もおいしい。すごくリラックスできて、自分を解放できる場所なんです。

-ハワイではどのように過ごされるんですか。

 特別なことは何もしてないです。到着したら、とりあえずビーチに行ってみて、スーパーマーケットに行って現地の雰囲気を味わったり、コナビールを飲んで、現地のご飯を食べたり…。翌日からは海やショッピングに行って、ホテルに戻ったら海を眺めながら涼しいお部屋でお昼寝をしたりしています。

-第2回では究極のご飯を炊いていましたが、今回、「食」をテーマにした放送回が多いように思います。

 仕事以外ですと、ご飯が一番の楽しみで、食べることが好きなんです。撮影前に、スタッフの方にアンケートを取っていただいて、何がしたい、こういうのが好きということを書いたのですが、だいたいが食に絡むことでした。

-明日海さんの食に対するこだわりとは?

 バランスよく食べるということはもちろんですが、体がその時、欲っしているものを食べるようにしています。例えば、お肉がすごく食べたいと思うときにはエネルギーを必要としているし、野菜やサラダが食べたいというときはビタミン不足だったりすると思うので、体の欲求に素直に従おうと思っています。

-「オトナ女子のためのドキュメント・バラエティー」という本作ですが、明日海さんが理想とする「オトナ女子」は?

 やるときはやる女性だと思います。きちんと仕事をするのはもちろんですが、仕事以外の時間では自分のことも大切にできる。そして、自分にも手間をかけて、自分を愛せる人だと思います。愛するというと仰々しく感じますが、自分を甘やかした方がいいのか、厳しくした方がいいのか、その時々で見定めていくことも愛だと思うので、それができる人が理想の「オトナ女子」かなと思います。

-では、明日海さんもオフの時間は自分に手間をかけるようにしているのですか。

 私は、オンのままでいがちなんです。舞台やその時に取り組んでいる作品にのめり込んで、オフの時間でもそのことばかりをずっと考えてしまいます。それでいいと思って生きてきたのですが、コロナ禍で自粛期間などがあり、また、今回こういうテーマを与えていただいたことで、切り替えてオフの時間を大切にすることも必要なことなのかなと思うようになりました。メリハリがつくことで心も健康でいられるのかもしれないですよね。今回、この作品に携わることで、自分のペースをつかむきっかけにもなったと思います。

-2020年に芸能活動をスタートし、約1年半が過ぎましたが、振り返ってみていかがでしたか。

 新型コロナが流行し始めた頃は、やはり不安もありましたが、空いた時間を有効活用することができたと思います。お仕事を再開してからは、新しく経験することが多かったので、緊張してばかりでしたが、ようやくその仕事で出会う方たちとの出会いを楽しめるようになってきました。お仕事それぞれで、現場の雰囲気も全く違いますし、一緒に何かを作ることで、そこでしか生まれないチームワークが少しずつ深まっていくことがすごく楽しいです。自分もきっと少しずつ変化しているんだろうと思います。

-現在、ドラマなどの映像作品にも積極的に出演されているように思いますが、映像作品に出演することにはどんな思いがありますか。

 最初は勝手が分からなくて戸惑うことも多かったですし、正直まだ慣れたというほどでもありませんが、お芝居したものが編集されて、オンエアされたときの感動は大きかったです。映像であっても、舞台やカンパニーで作品を作るのと同じように、スタッフさんも演者も一丸となって作品を作り上げていくというのが分かって、もっといろいろなことを経験したいと思うようになりました。

-映像作品に出演することで、新たなファンも増えたのでは?

 先日、道を歩いていたら、(「おちょやん」で演じた役名の)「ルリ子さんですか?」と声を掛けられたんです。今までは「宝塚の方ですか?」とか「明日海さんですか?」と声を掛けられることはあっても、役名で呼ばれたことはなかったので、それはすごくうれしかったです。

-改めて、本作の見どころを。

 簡単に試せる、日常を楽しく過ごすためのコツがたくさん詰め込まれていますので、気軽にゆったりとした気分で見ていただけたらうれしいです。私の子ども時代や宝塚時代の思い出なども話しをさせていただいています。これからの活動への思いも語っていますので、ぜひ見て、私のことも知っていただけたらうれしいです。

(取材・文・写真/嶋田真己)

Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」

 Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」は、5月22日からHuluで毎週土曜、1エピソードずつ配信(全8話)。

公式サイト https://www.hulu.jp/static/asumi_atorie/

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

市村優汰、憧れは父・市村正親のような俳優 「プリンス・オブ・マーメイド」で舞台初主演に「死ぬ気で頑張る」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年5月19日

 俳優・市村正親の長男で、ミュージカル「オリバー!」で本格俳優デビューを果たした市村優汰が、8月8日から上演される海の音楽劇「プリンス・オブ・マーメイド~海と人がともに生きる~」で舞台初主演を果たす。市村が演じるのは、人魚の王子タリク役。石 … 続きを読む

「光る君へ」第十九回「放たれた矢」華やかな宮廷劇の傍らで巧みに描かれたまひろの父の出世劇【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年5月18日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。5月12日に放送された第十九回「放たれた矢」では、権力の頂点に立った藤原道長(柄本佑)の活躍を軸に、藤原伊周(三浦翔平)・隆家(竜星涼)兄弟との確執や、図らずも実現した主人公まひろ(吉高由里子) … 続きを読む

「時代劇には無限の可能性があると思います」『碁盤斬り』白石和彌監督【インタビュー】

映画2024年5月17日

 身に覚えのない罪をきせられ、故郷の彦根藩を追われ浪人となった柳田格之進(草なぎ剛)は、娘のお絹(清原果耶)と江戸の貧乏長屋で暮らしていた。そんなある日、旧知の藩士からかつての事件の真相を知らされた格之進は復讐(ふくしゅう)を決意する。古典 … 続きを読む

【週末映画コラム】新作のラインアップに時代劇が並ぶ喜び『碁盤斬り』/『鬼平犯科帳 血闘』

映画2024年5月17日

『碁盤斬り』(5月17日公開)  柳田格之進(草なぎ剛)は、身に覚えのない罪をきせられた上に妻も失い、故郷の彦根藩を追われ浪人となった。今は娘のお絹(清原果耶)と一緒に江戸の貧乏長屋で暮らしている。  何ごとにも実直で、曲がったことが許せな … 続きを読む

柏木悠&石川凌雅&福澤侑「昭和のヤンキーはおしゃれで渋みがある」 ドラマ「ゴーストヤンキー」【インタビュー】

ドラマ2024年5月16日

 現在放送中のドラマ「ゴーストヤンキー」。本作は、陸上選手の夢を絶たれ、人生に絶望した少年・風町トゲルが、ひと癖もふた癖もある“幽霊の昭和ヤンキー”集団「わんぱく団」と出会い、人生が大きく変わっていくオリジナルストーリー。霊界で起こる不思議 … 続きを読む