【インタビュー】『栞 Shiori』三浦貴大「人に尽くす行為は自己満足」 経験者だからこそ語れる医療や救命に対する思いとは

2018年10月26日 / 15:18

-症状が悪化する担当患者や、不治の病に倒れる父・稔(鶴見辰吾)の姿に苦悩する雅哉ですが、三浦さんは壁にぶつかったときはどう対処されますか。

 役者としては気楽で、撮影が終わった直後に気掛かりなことがあっても、監督がOKを出したんだから、まぁいいかと思っています。それ以上考えてもよくはならないし、悩むことで次のシーンがグズグズになる方が嫌なので、監督を信じるのが一番です。そんなふうにやっていたら、いつの間にかモヤモヤすることもなくなりました(笑)。

-劇中で、雅哉の病院に入院してきた稔が娘の遥(白石聖)に「小さい頃、いつも俺がやっていたんだ」と三つ編みを編んであげるシーンが印象的でしたが、幼い頃の三浦家の特別なルールのようなものがあれば教えてください。

 いつもは母(山口百恵)が料理を作ってくれて、それがうまくて、休みの日は父(三浦友和)もカレーとかを作ってくれて、それもうまかったんですが、小学生のときの日曜の朝、学校が休みで兄貴(三浦祐太朗)と家にいると、父が駅前のマクドナルドで朝マックを買ってきてくれることが年に数回だけあったんです。それもうまかったです(笑)。

-意外なエピソードですね。ありがとうございます(笑)。では最後に、読者にメッセージをお願いします。

 僕たちが発信しているメッセージ以上のものを感じてもらえると思います。命の話であり、生きている人が今を未来につないで世の中を作っていくことを描いた物語です。そして、この映画を通して、今を一緒に生きている周りの人たちのことを少しでも思いやるきっかけになればうれしいです。

(取材・文・写真/錦怜那)

(C)映画「栞」製作委員会

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