エンターテインメント・ウェブマガジン
広島県竹原市を舞台に、夢を追いかける少女たちを描いた「たまゆら~もあぐれっしぶ~」が、前作に続き安定したクオリティーで人々に感動を与えている。
沢渡楓(さわたり・ふう)は、高校の写真部に所属する17歳。亡くなった父・和馬の故郷である竹原で、形見のカメラを手に毎日シャッターを切る。第9話は、和馬の旧友である夏目望(なつめ・のぞむ)というスーツ姿の男性が町を訪れ、いつもの「たまゆら」を(いい意味で)乱してくれる。
夏目は、高校時代を和馬たちと一緒に竹原で過ごした。そのころは趣味で写真を撮っており、和馬が写真を始めたのは彼の影響だった。楓の撮った写真を見て「あいつの写真と同じだ。まったくひねりがない」と一蹴。だが厳しいことを言いつつも、楓の撮った写真の中に、いつしか自分が見失っていたものを見つける。
テクニックにばかりに気をとられ、いつしか写真を撮ることをやめてしまった夏目にとって、写真が好きという気持ちで撮りたいものを素直に撮った楓の写真は、技術的につたなくても輝きを放っている。それは、亡き友の思い出とも重なっていた。
年を取るにつれて、大切なものは変わってゆく。昔、自分が大切にしたいと思っていたものが何だったのか、忘れてしまうこともあるだろう。けれどそれはなくしてしまったわけではなく、胸の奥にしまい込んでいるだけで、実はきちんと残っている。長年、竹原を離れて暮らしていた夏目が、いつまでも故郷を忘れないのと同じように。
「たまゆら」は、ささやかだがとても大切なメッセージを持つ作品だ。山と海に囲まれた穏やかな町で、まだ芽生えたばかりの夢を育ててゆく少女たちの姿は、大人になって忘れてしまっていた、それぞれの大切なものを思い出させてくれるだろう。(松田はる菜)
映画2025年4月3日
突然町に現れ、いわくつきの物件でバーを開店した白髪の女性と町の人々との不思議な交流を描いたファンタジー映画『アンジーのBARで逢いましょう』が4月4日から全国公開される。本作で主人公のアンジーを演じた草笛光子に話を聞いた。 -まず、出演に … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月2日
田中圭を主演に迎え、若村麻由美、門脇麦、高畑淳子ら豪華共演者で贈る舞台「陽気な幽霊」が5月3日から開幕する。本作は、20世紀を代表する劇作家ノエル・カワードによるウェルメイド・コメディー。1945年にはデヴィッド・リーン監督により映画化も … 続きを読む
ドラマ2025年4月1日
3月31日から放送スタートしたNHKの連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルに、何者でもなかった朝田のぶと柳井嵩(北村匠海)の2人が、数々の荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月1日
坂本昌行と増田貴久をはじめとした豪華キャストが出演するミュージカル「ホリデイ・イン」が4月1日から開幕する。本作は、1942年に公開された映画『Holiday Inn』(邦題『スウィング・ホテル』)をもとに舞台化されたミュージカル作品。「 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月29日
2024年5月にスタートした、吉田鋼太郎が芸術監督を務める【彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd】。待望の二作目となる「マクベス」が、藤原竜也を主演に迎え、5月8日から上演される。藤原に初めて挑む「マクベス」への思いや吉田とのクリエイトに … 続きを読む