【映画コラム】「エール」古山裕一のモデル、古関裕而が鎮魂の思いを込めた「モスラの歌」

2020年5月28日 / 06:51

 ちなみに、伊福部は『モスラ対ゴジラ』(64)で「聖なる泉」と「マハラモスラ」という“もう一つのモスラの歌”を作曲している。古関の「モスラの歌」と聴き比べてみると2人の曲想の違いが分かって興味深い。

 また、古関の死後に製作された『ゴジラVSモスラ』(92)では、伊福部が「モスラの歌」を編曲したが、映画公開後、古関の家族から伊福部のもとに「素晴らしい編曲をしていただいた」と感謝の電話があったという。

 時は流れ、ハリウッド映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(19)で音楽を担当したベア・マクレアリーは、劇中に伊福部の「ゴジラのメインテーマ」とともに、歌詞はないがオリジナルに忠実なメロディーで古関の「モスラの歌」も流した。不意打ちでこれを聴き、思わず涙した往年の怪獣映画ファンも多いと聞く。恥ずかしながら筆者もその一人だ。

 先ごろ、放送が一時休止されることが発表された「エール」だが、再開後は、ぜひ『モスラ』に関するエピソードも描いてほしいと思う。(田中雄二)

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