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また、筆者は、ライバルがいてこそ互いの存在が引き立つという彼らの姿に、同じ個人競技のスポーツとして、プロボクシング・ヘビー級のムハマド・アリとジョー・フレイジャーとジョージ・フォアマン、あるいは中量級のマービン・ハグラー、トーマス・ハーンズ、ロベルト・デュラン、シュガー・レイ・レナードたちの相関関係が重なって見えるところがある。
そして、これはスポーツに限ったことではないが、ライバル同士にしか分からない不思議な連帯感や友情があることを、この映画を見ながら改めて知らされた。最近のスポーツ界は残念ながらスキャンダルの話題でもちきりだ。本作を見ながら、スポーツ本来の姿を取り戻してほしいと切に感じた。(田中雄二)