【芸能コラム】再放送で見直したい!親子げんかに込められた作品の魅力 「カーネーション」

2018年4月13日 / 16:58

 NHKが4月から、地上波の総合テレビで平日月~金の午後4時20分から朝ドラの再放送(2話連続)を始めた。その第1弾として、4月10日から「カーネーション」が放送中だ。

(C)NHK

 世界的ファッションデザイナーとして活躍するコシノ三姉妹の母・小篠綾子氏をモデルに、大阪・岸和田で呉服商の家に生まれ、大正、昭和、平成を生き抜いたヒロイン、小原糸子の波乱の生涯を描いた物語。糸子を演じたのは尾野真千子(少女時代は二宮星、晩年は夏木マリ)。

 本放送は2011年10月から2012年3月で、視聴率は最高25パーセント、全話平均19.1パーセントと好評を得た。今回の再放送が決まった理由についても、「視聴者からのリクエストが多かったため」と報じられており、本放送から約6年を経て、いまだに高い人気を誇っている様子がうかがえる。

 この作品の何が視聴者を引きつけたのか。それを知るヒントになるのが、番組の名物にもなった糸子と父・善作(小林薫)の親子げんかだ。洋裁師を目指す糸子と呉服屋を営む善作は事あるごとに衝突し、けんかを繰り返す。その様子は、出演者が当時の思い出を語る番組「“朝ドラ”同窓会 カーネーション」(4月14日(土)午後4時から再放送あり)で尾野が、「(小林から)本気で殴られた。芝居じゃない」と語った通りのド迫力。

 父親が娘に手を上げるという、見方によってはすさまじい場面だが、嫌な感じはしない。それは、丁寧な脚本と俳優陣の好演が、その裏にある親子の愛情を視聴者にきちんと伝えているからだ。

 脚本を担当したのは、『ジョゼと虎と魚たち』(03)、『天然コケッコー』(07)など、等身大の若者を主人公にした作品を手掛けてきた渡辺あや。本作でもそのリアリティーあふれる日常描写が、物語を視聴者の身近にグッと引き寄せる。現在放送中の序盤でも、呉服屋の娘として生まれた糸子が洋服に魅せられていく過程が、きめ細かく描かれている。

 
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