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だがこの回は、公の場に女性たちを同伴するのは当然という西洋式のマナーに従い、大隈重信の妻・綾子(朝倉あき)、井上馨の妻・武子(愛希れいか)、その娘・末子(駒井蓮)らと共に、千代もグラントの歓迎会に出席。華やかな西洋風のドレスを身に着けた末子に「女を飾りとしてしか見ていないことがよく分かるわ」と語らせつつも、時代の変化を表す出来事として、女性を軸に据えることに成功していた。
そのドラマを締めくくったのが、渋沢家歓迎会における千代の活躍だったわけだ。そう考えると、「ぐるぐるいたします!」は、千代だけでなく、新たな時代を迎え、表に出ることを許された全ての女性たちの期待と興奮を物語る象徴的な一言だったように思うのだ。(井上健一)