【大河ドラマコラム】「青天を衝け」第三十四回「栄一と伝説の商人」示唆に富む言葉の数々から浮かび上がる栄一が目指す社会の在り方

2021年11月10日 / 17:10

 どちらも、主人公たちが力を合わせて危機に立ち向かう物語であり、子どもたちの体当たりも含め、これを「力を合わせることの大切さ」を説いた場面と見ることもできる。

 これらを考え合わせると、「皆がうれしいのが一番」と言い続けてきた栄一の目指す社会の在り方が、より具体的に浮かび上がってくる気がしないだろうか。

 とはいえ、これはあくまで解釈の一つに過ぎない。数々の言葉を、視聴者はどんなふうに受け止めたのだろうかと思う。

 そして、社会事業にも手を伸ばし始めた栄一が、目指す社会を実現するため、これからどんな奮闘を見せるのか。示唆に富む言葉の数々とともに、今後への期待が大いに高まる秀逸な回だったといえよう。(井上健一)

渋沢千代役の橋本愛(左)と渋沢栄一役の吉沢亮

 

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