【芸能コラム】藤井流星&神山智洋が送る“癒やしドラマ” 笑えて泣けて最後はほっこり「正しいロックバンドの作り方」

2020年5月25日 / 18:57

 ジャニーズWESTの藤井流星と神山智洋がW主演するドラマ「正しいロックバンドの作り方」(日本テレビ系/毎週月曜24時59分)が「笑えて泣ける」と視聴者から高い評価を得ている。深夜枠ながら、話数を重ねるごとに好評を博している本作の魅力を探っていきたい。

「正しいロックバンドの作り方」(C)日本テレビ

 本作は、シズマ(藤井)、テツ(神山)、オギノ(栗原類)、コバ(吉田健悟)の4人で結成したバンド「悲しみの向こう側」が、日本最大級の音楽フェス「電撃ロックフェス」出場を目指しながら成長していく姿を描いた青春ドラマ。

 ドラマ「怪物くん」や「妖怪人間ベム」などの西田征史が脚本を担当し、演出はドラマ「電影少女-VIDEO GIRL MAI 2019-」、映画『傷だらけの悪魔』の山岸聖太が担当。古き良き人情味にあふれた物語をコミカルに描いた西田の脚本と、山岸によるスタイリッシュな映像が見事に融合し、上質のドラマに仕上がっている。

 5月18日放送の第5話では、シズマと弟テツの母親と、その彼氏が登場。20万円はするという年代物のロボットが掃除中になくなったことから、居合わせたオギノとコバも巻き込んで大騒動に。放送終了後、SNS上には「笑ってほっこりしたり、いろんな大事なもの描いててめっちゃ好き」「回数重ねるごとにどんどん好きになるドラマ」といった声が寄せられた。

 続く、25日放送の第6話では、テツら「悲しみの向こう側」のメンバーが「電撃ロックFes」の一次審査通過に必要な一般からの投票数を増やすために奮闘。シズマにドッキリを仕掛けた映像をWEB上に投稿し、バンドの知名度を上げる作戦に出る。

 本作の見どころは、何といってもシズマをはじめとする4人の、個性豊かで憎めないキャラクターにある。バンドのリーダーでもあるシズマは、真っすぐでとにかく熱く、どこか昭和感すら漂う人物だ。これと決めたら猪突(ちょとつ)猛進で突き進むが、間違いに気付いたときには自分の非を認めて謝れる素直さも持っている。

 そんなシズマと対照的なのが、弟のテツ。クールで今どきの大学生ながら、実は家族やメンバー思いの優しい人柄。さらにそこに、何を考えているのか分からない不思議ちゃんのオギノと底抜けに明るいコバが加わって、青春ドラマが繰り広げられる。

 それぞれにキャラクターが立っていながらも、どこかポンコツで、だからこそ人間味があり、いとおしい。そう感じるのは、西田の脚本の素晴らしさでもあるが、それを演じる藤井、神山、栗原、小林が真摯(しんし)に本作と向き合っているからでもあろう。

 シズマ役の藤井は「(1回目の打ち合わせから4人は)すぐになじんだ。だから1話に入る前にはみんな普通にしゃべっていたから、そのグループ感は出てるんじゃないかな」と語っている。確かに、4人のいい関係性がグループの絆として、映像にも映し出されているように思う。

 
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