【コラム】シャーロット「マッサン」が終わっても「ダイジョウブ」 「日本は第二の故郷ですから」

2015年3月12日 / 19:01

 NHK連続テレビ小説「マッサン」で、エリー役を熱演したシャーロット・ケイト・フォックスがバラエティー番組やCMに引っ張りだこだ。

 「マッサン」でもおなじみになった「ダイジョウブ」のせりふを繰り返すミニストップのCMをはじめ、「超スーパー“サイコ~”!」と叫びながら自転車で軽快に走るイオンのCMでもはつらつとした笑顔を見せている。また30日には「SMAP×SMAP」(フジテレビ系)への出演も決まっている。

ブロードウェーミュージカル「CHICAGO」に主演するシャーロット・ケイト・フォックス(撮影=石黒淳二)

 米国で10月から始まるブロードウエーミュージカル「CHICAGO」の主役にも抜てきされ、12月には日本公演も予定されている。

 28日に最終回を迎える「マッサン」だが、主演の玉山鉄二が「日本一過酷な現場。前半だけで十数キロも痩せた」と語ったように今回の撮影もハードだった。ロケは広島、大阪、北海道で行われ、さらにシャーロットには言葉や文化の壁という大きな問題も立ちはだかった。

 シャーロットは「最初は、せりふをちゃんと覚えられているのかどうかが本当に心配でした。最初の1週間の映像を見た時も、自分がそれを演じたとは信じられないぐらいでした」と撮影を振り返ったが、だからこそ「この撮影を経験した後なら、どんなことでもできる」と手ごたえを感じたのだろう。

 日本へ来てからはギョーザが大好物になったそうで、ギョーザを食べられる日は現場で“ギョーザダンス”と名付けたユニークな踊りで場を盛り上げていた。これらは「驚かせたり笑わせたりすることで、撮影しているシーンのモチベーションが上がることがある」という彼女の考えから生まれたものだった。

 今後は「CHICAGO」への出演もあり、夫が待つ米国へいったんは帰国するが、大阪で行われたイベントで「ずっと日本で女優の仕事がしたい」と話したように、12月の日本公演前にも、その笑顔に会えそうだ。

 自身のインスタグラムでも「皆さん心配しないでください。まだまだ日本を離れません。日本は第二の故郷ですから」と語り、“エリー”らしくファンへ「ダイジョウブ」をアピールしていた。

(エンタメ批評家・阪清和)

 

【阪 清和(さか・きよかず)】元共同通信社文化部記者。2014年から、音楽・映画・演劇・ドラマ・漫画・現代アートなどの批評、インタビュー、コラムを執筆。

 

 


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