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映画『神様のカルテ2』の完成報告会見と完成披露試写会が30日、東京都内で行われ、出演者の櫻井翔、宮崎あおい、藤原竜也、濱田岳、吹石一恵、市毛良枝、柄本明、深川栄洋監督が登壇した。
櫻井演じる若手内科医・栗原一止(いちと)が、末期がん患者と向き合い成長していく姿を描いた『神様のカルテ』の続編。宮崎が前作同様、一止の妻・榛名(はるな)に扮(ふん)し、藤原が一止の大学時代の同期の医師・進藤辰也、吹石が辰也の妻・千夏を演じる。
主演を務めた櫻井は「2年半前に撮った前作は悩み、苦しみながら向き合った作品だったので、続編のお話を頂いたときは相当悩みました」と当時の心境を吐露。「監督の『1とはまったく違うものを作ろう』という言葉に背中を押され、足を踏み出すことができました」と明かし、「昨年末に完成した作品を見た時に、監督が言っていたのはこういうことだったのかと。まさに冒頭の10分で見せつけられました。『神様のカルテ』の世界観の中で、また進化したものができたと思います」とアピールした。
『2』からの参加となった藤原も「すでに出来上がっているチームに入っていくというプレッシャーもありましたが、櫻井くんはじめ共演者のみんなに温かく迎えられて、居心地のいい現場でお芝居させてもらいました」と回顧。初の医師役ということで、事前に下調べはしたというものの「しっかりとしたアラのない台本を頂いたので、監督のもとで脚本に沿って感情を表現していけば(演技が)成立していった」と言い、「本当にすてきな作品になっていると思います」と胸を張った。
劇中では、仕事に対する姿勢の違いから衝突するシーンもあり、一止が辰也の頭にコーヒーをかける場面も。事前の打ち合わせなしで挑んだという櫻井は「緊張しました。当然一発OKにしなくてはいけないと。ただ、かけた後に(藤原が出演した映画の)『藁の盾』みたいに、いきなり(藤原に)かみつかれたらどうしよう思いが一瞬頭をよぎちゃって…。辰のリアクションにびくびくしながら演じました」と振り返った。
一方の藤原は「あれは台本にはない、櫻井くんのアドリブです」と真顔でコメント。一瞬キョトンとした櫻井だが、それが藤原の冗談と理解するなり「いやいや、うそ! なんてこと言うんですか」と大慌てで否定。「人にコーヒーかけるなんて、そんな勇気ないですよ」と言う櫻井に、藤原は「櫻井くんだったら本望ですよ」と冗談めかしていた。
そんな藤原との撮影について櫻井は「同世代の同性の役者さんとご一緒する機会がここのところなかったので、とても刺激的な時間を過ごせました」とあらためて感謝。対する藤原は「櫻井くんはこれだけ忙しいのに、台本も開かず現場に入ってくる。単純に尊敬しますよ」と振り返り「僕が30回、40回NG出して苦しんでいる時も(出番でないのに)そばで見守っていてくれる、頼りがいのあるお兄さんでした」と信頼を寄せいていた。
2年半ぶりに宮崎と夫婦を演じた櫻井は、宮崎について「一緒にして居心地がいいというか、落ち着くというか。特別、話題を探さなきゃということもなく、本当に同じ空間に“ただ居る”ことができる関係だった」とコメント。前作の撮影時には気が付いたら楽屋で寝てしまっていたこともあったという2人。櫻井が「今回の宮崎さんはちゃんと起きていた」とちゃかすと、宮崎も「今回は編み物をしていたので」と照れながら釈明していた。
宮崎演じる榛名に女性ならではの「包み込むような母性」を感じたという櫻井は、特に印象的だったシーンを挙げながら「やっぱり奥さんにしか見せない表情というのがある。病院の女性スタッフにも一止はちょっと男っぽい向き合い方をするので、家に帰って奥さんの胸で涙するみたいな。他の人の前では見せないけど奥さんの前では泣ける、そういう心身ともに包み込んでもらっている感じがありました」としみじみと語った。
また「仕事」か「プライベート」の選択を迫られるシーンの多い本作に掛けて「自分ならどっちを取る?」という質問に、櫻井は「今現在で言えば仕事が一番。でも年を重ねてキャリアを重ねて、いつか家庭が一番と言えるぐらいの余裕ができたらカッコいいなと思います」と答えた。続いて藤原が「仕事です。仕事が一番です」とキメ顔で即答すると、櫻井もすかさず「奇遇ですね。僕も同じです!」と調子を合わせて会場の笑いを誘った。
最後に、今回の医師役にちなみ「もし何でも治せるとしたら、嵐のメンバーの誰のどこを治したい?」という質問が。櫻井は「この場にそぐわないかもしれないんですが」と前置きしつつ、「先週、僕誕生日だったんですが、相葉(雅紀)からのメールが5、6年ずっと“おめでたまきん”なんです。あれをどうにかしてくれないかな」と苦笑交じりに明かしていた。
映画は3月21日から全国東宝系でロードショー。
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