【インタビュー】本田望結、18才“新成人”を迎え「大人」への思い「小さい頃から両親ではなく自分が責任を取りたいと思ってた」 映画『きさらぎ駅』で初の女子高生役

2022年6月21日 / 08:00

 恒松祐里が主演する映画『きさらぎ駅』が公開中だ。本作は、2004年に「はすみ」と名乗る女性が、この世に存在しない「きさらぎ駅」という異世界にたどり着いた経験をネットの匿名掲示板に投稿した後に消息不明となった都市伝説を基にしたホラーミステリー。きさらぎ駅の謎に迫る主人公の大学生・堤春奈を恒松が演じ、投稿者のはすみとされる女性・葉山純子を佐藤江梨子、春奈がきさらぎ駅で出会う女子高生・宮崎明日香を本田望結が演じる。本作がホラー初挑戦であり、初の女子高生役となる本田は、6月1日に18歳の誕生日を迎え、「新成人」となった。そんな本田が、本作の魅力や撮影時の裏話のほか、新成人を迎えた心境や今後の未来像なども語ってくれた。

本田望結(スタイリスト:田中トモコ(HIKORA)/ヘアメーク:牧野裕大(vierge))

-本作のオファーを聞いたときの気持ちは?

 実際にネットの匿名掲示板に投稿されていたお話なのですが、真実が分からないものなので、それを実写化するとどうなるのだろう? と不思議な感覚でした。女子高生役もホラー作品も初めてだったので、挑戦してみたいなと思いました。

-撮影はほぼカット割りがない一連撮りだったそうですが、難しさや苦労はありましたか。

 はい。普通の作品では、一つのシーンを前から、後ろから、引き、寄りと何回も撮るのですが、今回はそれがなくて、一連の長回しで一回しか撮らないという撮影方法だったので、何度もリハーサルをしてから撮影に臨みました。ホラー作品が初めてで、ホラーならではの間の取り方や動きというのも、普通の作品とは全く違っていたので、そこも難しくて頑張っていた部分です。

-どんなことに気をつけて、宮崎明日香という役を演じましたか。

 しっかりした女子高生像というのはあったのですが、登場人物の中で最年少なので、しっかりしているけれど、どこか一番おびえていたり、怖がっていたり、しっかりし過ぎない、大人っぽくなり過ぎないことが役作りとして大事だなと思っていました。ところどころで驚いたり、怖がったり、強がっている部分が出せるように意識しました。

-本田さん自身も現役の高校生ですが、等身大の女子高生役を演じた感想は?

 制服を着た女子高生役というのは、今しかできない役なので大事だなと思いました。年齢が近い等身大の役では、私生活がお芝居に役に立つこともあるのですが、作品の中では本田望結が出てしまうことが一番よくないので、自分が出ないようにというのは意識しました。

-撮影現場の雰囲気は?

 トンネルの中や夜の現場は本当に真っ暗だったので、けがをしないことを第一にみんなで行動していました。カメラを回すときは周りにスタッフさんがいなくて、私たちキャスト陣も本当に怖いと思える環境の中でお芝居をしていました。

-もともとホラー耐性はあるのでしょうか。怖がりな方?

 日常では、すごく怖がりだと思います。お化けも暗い所も苦手なのですが、不思議とお芝居となると、そういう自分の私的な感情というのは出てこないです。

-本作のような都市伝説やオカルトは信じる方ですか。

 信じるタイプです。お化けやUFOも絶対にいると思いますし、占いやおみくじもすごく当たるなと信じてしまうので、家族から「疑うことも覚えなさい」と言われてしまうくらいです(笑)。今回の異世界に行けるというお話も、(劇中に登場する)異世界に行く方法をやってしまうと本当に行ってしまうと信じているので、すごく怖いです。

-本田さんは先日18才の誕生日を迎え、「新成人」になりますが、大人になる今の心境は?

 大人になることに不安はなくて、むしろ楽しみの方が大きいです。小さい頃から、自分が悪いことをしてしまったときに両親が責任を取ってくれるというのが納得いかなかったんです。自分が悪いことをしてしまったら、自分で責任を取りたいと思っていたので、20才から18才に成人年齢が引き下げられたことについては、私はすごく前向きに捉えていますし、18才で大人になっていろいろなことができるようになるのが楽しみです。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「光る君へ」第十六回「華の影」まひろと道長の再会からうかがえる物語展開の緻密さ【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年4月27日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。4月21日に放送された第十六回「華の影」では、藤原道隆(井浦新)率いる藤原一族の隆盛と都に疫病がまん延する様子、その中での主人公まひろ(吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)の再会が描かれた。  この … 続きを読む

宮藤官九郎「人間らしく生きる、それだけでいいんじゃないか」 渡辺大知「ドラマに出てくる人たち、みんなを好きになってもらえたら」 ドラマ「季節のない街」【インタビュー】

ドラマ2024年4月26日

 宮藤官九郎が企画・監督・脚本を手掛けたドラマ「季節のない街」が、毎週金曜深夜24時42分からテレ東系で放送中だ。本作は、山本周五郎の同名小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へと置き換え … 続きを読む

【週末映画コラム】全く予測がつかない展開を見せる『悪は存在しない』/“反面教師映画”『ゴジラ×コング 新たなる帝国』

映画2024年4月26日

『悪は存在しない』(4月26日公開)  自然豊かな高原に位置する長野県水挽町は、東京からもそう遠くないため移住者が増加し、緩やかに発展している。代々その地に暮らす巧(大美賀均)は、娘の花(西川玲)と共に自然のサイクルに合わせたつつましい生活 … 続きを読む

志田音々「仮面ライダーギーツ」から『THE 仮面ライダー展』埼玉スペシャルアンバサダーに「埼玉県出身者として誇りに思います」【インタビュー】

イベント2024年4月25日

 埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」内「角川武蔵野ミュージアム」3Fの EJアニメミュージアムで、半世紀を超える「仮面ライダー」の魅力と歴史を紹介する展覧会『THE 仮面ライダー展』が開催中だ。その埼玉スペシャルアンバサダーを務めるの … 続きを読む

岩田剛典 花岡の謝罪は「すべてが集約された大事なシーン」初の朝ドラで主人公・寅子の同級生・花岡悟を熱演 連続テレビ小説「虎に翼」【インタビュー】

ドラマ2024年4月25日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「虎に翼」。明律大学女子部を卒業した主人公・猪爪寅子(伊藤沙莉)は、同級生たちと共に法学部へ進学。男子学生と一緒に法律を学び始めた。そんな寅子の前に現れたのが、同級生の花岡悟だ。これから寅子と関わっていく … 続きを読む

Willfriends

page top