【インタビュー】ドラマ「Life 線上の僕ら」白洲迅「自分の人生観と照らし合わせて見てほしい」

2020年6月22日 / 06:47

 白洲迅が主演するドラマ「Life 線上の僕ら」が、6月19日からRakuten TVとビデオマーケットで先行配信されている。本作は、ちるちるBLアワード2018「BESTコミック部門」で1位を獲得するなど大人気の漫画を原作とした、2人の男性の人生と愛を描いた感動作。下校途中の一人遊び「白線ゲーム」で偶然出会った晃(白洲)と夕希(楽駆)が恋に落ち、変わらぬ思いと変わりゆく現実の狭間で葛藤するさまを丁寧につづる。白洲に本作への思いや見どころを聞いた。

晃役の白洲迅 スタイリスト:持田洋輔/ヘアメイク:生田アリサ

-白洲さんが演じた晃は、生真面目で、親が望む通りに生きようとしながらも、夕希への思いを抱え、苦悩する役柄です。オファーを受けてどんなことを感じましたか。

 ボーイズラブ作品に出演するのが初めてだったので、構えていた部分もあったのですが、原作や台本を読んで、肩の力は抜けました。もちろん、ボーイズラブの要素はふんだんに入った作品ですが、それ以前に、人と人との純愛物語で、人生を描いている。高校生から社会人と、一人の人間の生涯を描いているので、演じる側としては、これは挑戦になるなと感じました。

-やはり、一つの作品内で幅広い年齢を演じるのは難しかったですか。

 年齢に関しては、考えても仕方ないということもあり、基本的には身を任せていました。(年齢を重ねるごとに)衣装も晃の話し方も変わっていくので、自然と自分の中で積み重ねていけば、それが変化につながっていくんじゃないかなと信じて演じていました。

-白洲さんは、晃という人物をどう捉えていましたか。

 僕は、自分で言うのもなんですが、真面目過ぎるところがあるので、生真面目な晃はすごく共感できる人物でした。周りの目を気にして、失敗しないようにと考え過ぎるが故に、怖くなって行動に移せなくなるという、晃の気持ちは十分に分かるので、そういう意味では演じやすい役柄でした。それから、演技の上では、楽駆くんが演じる夕希との対比は意識しました。原作のせりふにもあるのですが、夕希は「人生のスペシャリスト」です。晃は、自分の弱さ故に、そんな夕希に追いつけなくなっていき、ひたすら苦悩しています。脚本の通りに演じていれば、自然と苦悩する晃が浮かび上がってくると思って撮影に臨んだのですが、実際に演じてみると想像以上に大変でした。

-印象に残った撮影は?

 たくさんありますが、やっぱりアラスカのシーンです。ご都合主義の展開だと言ってしまえばそれまでかもしれませんが、2人が線でつながっていたということを表現するためには、あれほどの奇跡が起こってもいいと僕は思います。晃は、許されざることばかりしてきたと思いますが、やっと自分の気持ちに素直になって、そのときに出てきた言葉があの一言目だった。やっと感情を吐露して、夕希にぶつけるシーンなので、楽駆とも全部出し切るぐらいの気持ちで演じようと話して、汗だくになりながらやりました。ぶつけ合った感覚がありました。

-楽駆さんとは本作が初共演ですが、彼の印象は?

 撮影中、彼の明るさに本当に助けられました。夕希にぴったりだと思います。この作品を見ていただければ分かると思いますが、何より笑顔がかわいい。実際に僕も出来上がったドラマを見て、これはキラースマイルだなと思いました(笑)。それに本当に勉強熱心なんです。原作を何度も読み込んで、忠実に、真正面から向き合おうとしている姿を現場でも見てきました。僕は今回、恋人役を演じる上でも、お互いに好きにならなくちゃ、と思っていましたが、それも全く抵抗がなかった。とにかくいいやつです。

-現場では2人で行動したり、話しをすることも多かったのですか。

 かなり多かったと思います。実は、初対面だった顔合わせの日に、すぐに意気投合して、2人ともラーメンが好きだってことが分かって、終わってすぐに2人で食べにいきました(笑)。その後にカフェにも行って、4、5時間は話し込んでしまったのですが、それぐらいフィーリングが合うんです。それは、この作品をやる上でもすごくよかったと思います。撮影が終わった今でも、ちょくちょく遊んでいます。作品に入っているときは(共演者と)遊んだりもしますが、終わってしまうとお互いに忙しくなったりして会わなくなることも多いんです。でも、楽駆とは今でも遊んでいるので、僕にとってはそれも珍しいことです。いい巡り合わせだったと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【週末映画コラム】『六人の嘘つきな大学生』/『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』(11月22日公開)

映画2024年11月22日

『六人の嘘つきな大学生』(11月22日公開)  大手エンターテインメント企業「スピラリンクス」の新卒採用の最終選考に残った6人の就活生への課題は「6人でチームを作り、1カ月後のグループディスカッションに臨むこと」だった。  全員での内定獲得 … 続きを読む

生駒里奈が語る俳優業への思い 「自分ではない瞬間が多ければ多いほど自分の人生が楽しい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年11月20日

 ドラマ・映画・舞台と数多くの作品で活躍する生駒里奈が、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで作り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」の最新作、梅棒 19th GIFT「クリス、いってきマス!!!」に出演する。生駒に … 続きを読む

史上最年少!司法試験に合格 架空の設定ではないリアルな高校2年生がドラマ「モンスター」のプロデューサーと対談 ドラマ現場見学も

ドラマ2024年11月17日

 毎週月曜夜10時からカンテレ・フジテレビ系で放送している、ドラマ「モンスター」。趣里演じる主人公・神波亮子は、“高校3年生で司法試験に合格した”人物で、膨大な知識と弁護士として類いまれなる資質を持つ“モンスター弁護士”という設定。しかし今 … 続きを読む

八村倫太郎「俊さんに助けられました」、栁俊太郎「初主演とは思えない気遣いに感謝」 大ヒットWEBコミック原作のサスペンスホラーで初共演『他人は地獄だ』【インタビュー】

映画2024年11月15日

 韓国発の大ヒットWEBコミックを日本で映画化したサスペンスホラー『他人は地獄だ』が、11月15日から公開された。  地方から上京した青年ユウが暮らし始めたシェアハウス「方舟」。そこで出会ったのは、言葉遣いは丁寧だが、得体のしれない青年キリ … 続きを読む

「光る君へ」第四十三回「輝きののちに」若い世代と向き合うまひろと道長【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年11月15日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。11月10日に放送された第四十三回「輝きののちに」では、三条天皇(木村達成)の譲位問題を軸に、さまざまな人間模様が繰り広げられた。  病を患い、視力と聴力が衰えた三条天皇に、「お目も見えず、お耳 … 続きを読む

Willfriends

page top