【インタビュー】劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』田中真弓&山口勝平 離れていても心は一つ「しゃべり方や間の取り方が自分の中に入っている」前編

2020年4月2日 / 10:00

ウソップ役の山口勝平(左)とモンキー・D・ルフィ役の田中真弓

 テレビアニメ放送20周年記念作品として、昨年8月に公開された劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』。世界興収百億円を突破という驚異的な記録を残した本作のBlu-rayとDVDが、3月18日に発売、同時にレンタルも開始された。本作でモンキー・D・ルフィを演じている田中真弓と、ウソップ役の山口勝平に、映画の魅力や原作、そしてアニメシリーズの楽しみ方を聞いた。

-改めて本作の魅力を教えてください。

山口 『STAMPEDE』は、ゴールドロジャーの宝をめぐって、海賊万博に集まった海賊たちが奪い合うという単純なストーリーですが、20年の歴史の中で登場したキャラクターたちがたくさんいて、とにかく派手な映画なので、今度はご家庭で何度も楽しんでもらえるのはすごくうれしいです。

-田中さんはいかがですか。

田中 本当にいろんな人が出てくるので、これ(スペシャル・デラックス・エディション&スペシャル・エディション特典の冊子)を見たらさらに楽しめると思います。

山口 そう、絶対スペシャル・エディションを買った方がいいですよ!

田中 あとは、好きなキャラクターに会えるという点ですね。私はエースに会えたのは本当にうれしかったです。

-もう特典の内容は見ましたか。

田中 さっきちらっと見たんですけど、こんなの絶対分からないよ!っていうところにも、いろいろなキャラクターが出ているんです。

山口 しかもこの冊子、登場するシーン一つ一つに秒数が書いてあるんです。

田中 止めてキャラクターを見つけるのも楽しいよね。

山口 この冊子作った人はきっと変態だよね。

-本編を楽しんでからキャラクター探しを楽しめますね。

山口 そうですね。あとはパッケージもかなり凝っていて、ポスターのイラストを正面から見た絵になっているんです。実は。

田中 え?そうなの?

山口 そう。ポスターだとみんな横を向いているでしょ? で、パッケージはそれを正面から見た絵になっているんです。

田中 おっ!本当だ、気が付かなかった!

山口 フッフッフッフッ。

-収録当時のお話を聞かせてください。

山口 今回は僕一人で収録をしたんですけど、ルフィのしゃべりも、間も、全部(感覚で)分かるっていうのはありました。もちろん一緒にやる方が臨場感はありますが、周りの仲間たちのしゃべり方や、間の取り方も、自分の中にもう入ってきているんだなというのを感じながらやれました。

田中 私は収録の途中で声が出なくなってしまいました。何とかここまでは終わらせたいっていうシーンがあったんですけど、そのときに、お兄ちゃん(サボ)役の古谷(徹)さんが『真弓、今日はここまでで止めておけ』って心配してくれたんです。しかも、サボの声で!

-それは、聞かないわけにはいかないですね。

田中 「お兄ちゃんに止めておけって言われたから止めます」って言いました(笑)。後から収録した(ダグラス・バレット役の)磯部(勉)さんが、私の枯れた声が入った映像を見て「これなら勝てると思った」って後日言われました(笑)。

ⓒ尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会

ⓒ尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会

-今回は、200人もの海賊たちが出演していますが、お二人の好きなキャラクターを教えてください。

山口 悪役といっても本当に悪いやつってそんなにいなくて、どこか感情移入できるような部分があるので難しいです。

田中 アーロン(※スタンピード未登場)とかクロコダイルって、昔は本当に嫌なやつだって思っていたのが、今ではそんなに怖くないよね。

山口 何か勝てそうな気がするよね。

田中 バギーとかワポルとかは憎めないキャラとして好きだね。(バギー役の)千葉繁さんが本当に面白い。

山口 真弓さんはエース?

田中 エースだね。あの子たちは? タマネギたち。

山口 ピーマン、タマネギ、ニンジンね。あの子たちは元気にしているのだろうか。

-ワンピースではおなじみのパンダマンも今回たくさん出てきますが、お二人はすべて見つけられましたか。

田中 昔はパンダマンを見つけるのが結構楽しかったんですけど、今は割と簡単に見つけられちゃう。

山口 映画館でパンダマンを見つけたって思っていたら、今回すごくいっぱいいてびっくりしました。2~3カ所見つけたけど、それどころじゃない数がいました。

-アニメシリーズの収録でもパンダマン探しはしますか。

田中 うちら(麦わら海賊団)の中ではよくします。

山口 します。パンダマンだけじゃなくて他のキャラクターとかでも。

田中 収録の時ラフ画のカットがたまにあるんだけど、誰がだれだか分からない状態でもウソップだけは分かるよね(笑)。

山口 あの鼻はウソップでしょ!って(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

水樹奈々「神様が与えてくださった新たなチャレンジの機会」女性狂歌師役で大河ドラマ初出演【大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」インタビュー】

ドラマ2025年6月1日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。5月25日放送の第20回「寝惚(ぼ)けて候」で蔦重は、江戸で人気の“ … 続きを読む

芳根京子、6年ぶりの舞台出演「絶対に楽しい作品になるという自信がある」 「先生の背中~ある映画監督の幻影的回想録~」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年5月30日

 6月8日から開幕する「先生の背中~ある映画監督の幻影的回想録~」で、芳根京子が6年ぶりに舞台に挑む。本作は、映画監督として知られる行定勲が、中井貴一とともに昭和の映画界を演劇で描く舞台作品。日本映画界を代表する監督の一人である小津安二郎を … 続きを読む

【週末映画コラム】唯一無二の女優の生涯を追った『マリリン・モンロー 私の愛しかた』/老女版のミッション・インポッシブル『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』

映画2025年5月30日

『マリリン・モンロー 私の愛しかた』(5月30日公開)  ドラマや劇映画、ドキュメンタリーなど、今もさまざまな形でその生涯が描かれる女優マリリン・モンロー。この映画の監督イアン・エアーズは、10年以上にわたる調査とインタビューを経て完成させ … 続きを読む

奥平大兼、出口夏希、佐野晶哉、菊池日菜子、早瀬憩「みんながいやすい空気をつくってくれた」青春映画で共演の5人が舞台裏を振り返る『か「」く「」し「」ご「」と「』【インタビュー】

映画2025年5月29日

 自分に自信のない高校生の京は、同じクラスの「ヒロインよりヒーローになりたい」という人気者ミッキーに憧れながらも、親友のヅカがミッキーと幼なじみのため、“友だちの友だち”で満足していた。ところが、内気で繊細なエルの不登校をめぐり、京とミッキ … 続きを読む

「なんで私が神説教」第7話で活躍した期待の若手俳優・林裕太に注目!【コラム】

ドラマ2025年5月25日

 学園ドラマと言えば、若手俳優の登竜門。現在、第一線で活躍する人気俳優の多くも、若手時代に学園ドラマで生徒役を経験している。小栗旬、伊藤沙莉、松岡茉優、土屋太鳳、北村匠海など、名を挙げれば枚挙にいとまがない。いわば学園ドラマは「金の卵の宝庫 … 続きを読む

Willfriends

page top