【インタビュー】宇宙Sixトライアル#1『実験室』作・演出マギー「キラキラしたがむしゃらさが宇宙Sixの一番の魅力」

2020年3月26日 / 14:46

 ジャニーズJr.内のユニット・宇宙Sixのために、俳優・脚本家・演出家で、6人組ユニット「ジョビジョバ」のリーダーとしても活躍するマギーが、新作として書き下ろした新しいエンターテインメント「宇宙Sixトライアル#1『実験室』」が4月10日から上演される。「実験室」というタイトル通り、宇宙Sixの4人全員が、さまざまなことにトライアルするという本作は、コントとダンスアクトでつづられるオムニバス形式の構成。本作で宇宙Sixと初めてタッグを組むマギーに、彼らの印象、そして本作の見どころを聞いた。

作・演出のマギー

-本作のオファーを受けたときは、どう感じましたか。

 自分は「ジョビジョバ」という6人組のグループをやっているのですが、今回、宇宙Sixとご一緒できると聞いて、自分たちではできない、僕自身ではできない何かに挑戦できそうだという予感がありました。それに加えて、宇宙Sixの4人にとっても、新しい可能性につながるものを、この作品で見つけてもらえたらいいなと思ったので、お互いにとって、とても楽しい作品になるだろうと思いました。

-今回は、コントやダンスなどのショートストーリーをオムニバス形式で展開するということですが、演出面でのポイントは?

 基本的に、宇宙Sixの4人はオープニングで出てきてからエンディングで去るまで、1度も舞台上からいなくならないという演出を行います。着替えも舞台上で見せますし、パフォーマンスに加わらないときには舞台上で座って休憩します。作品全体を通して、4人だからこそ見せられる、4人のグルーブ感を最大限に引き出せるように演出したいと思っています。

-稽古がスタートする前には、ワークショップも開催されたそうですが、そこではどのようなことをしたのですか。

 振り付けの藤田(善宏)さんには、ご自身でやってらっしゃる、コンテンポラリーのワークショップを発展させたものを。それから、(ブレーンの)サトミツ(佐藤満春)による大喜利。僕は、コントやリアクションの表現についてのワークショップをやりました。いずれのワークショップでも、彼らに何かを教えたかったわけではなくて、彼らがどういう姿勢で臨むのかを見たかったんです。ダンスがすでに上手な彼らが、藤田さんのワークショップを体験したら、どういう表情、どういう雰囲気で取り組むのかを見たかった。大喜利で、どんな答えを出すのかというよりも、悩んでいる姿だったり、誰かの発言にどう突っ込んで、どうフォローするのかを見たかったんです。それは、コントを書き出す前に、彼らのキャラクターを知りたかったので。そういう意味で、僕にとっても非常に充実したワークショップになりました。

-ワークショップ、そして稽古を通して、宇宙Sixのメンバーそれぞれのキャラクターも、マギーさんの中で見えてきているのだと思いますが、初対面のときと印象が変わった点はありますか。

 僕が、初めて彼らのことを“宇宙Sixの4人”として認識したのは、「Winter Paradise 2019~ふゆパラ~」での公演を見させていただいたときなので、そのときの印象と比較してお話させていただきますが…。原(嘉孝)くんは、最初は末っ子キャラで、やんちゃなイメージでした。でも、実際は、メンバーのこともしっかり考えているし、しっかり者でいたいという意思も感じるので、そういう意味では印象が変わりました。

 山本(亮太)くんは、「ふゆパラ」を見て、振り付けは彼がしているんだろうとなと思いましたし、それもあって、ダンスがすごくうまいなぁというのが第一印象でした。ワークショップや稽古場では、彼の、何げないけれども、すごく前向きな一言でその場の温度が上がることが多いので救われています。

 江田(剛)くんはリーダー的な立場なのかな、という印象でした。舞台構成もやっているということだったので、グループの頭脳的なしっかり者だと思っていましたが、実際に会うと引っ込み思案でシャイな一面もある。でも、そういうところも含めて喜劇的に面白くなる素材であるということが分かってきました。本人が意識している以上にコメディーに向いていると思います。

 松本(幸大)くんは正統派のアイドルという印象でした。「ふゆパラ」ではとにかくキラキラしていたので。今、稽古を重ねてきても、いい意味でその期待を裏切らないです。真っすぐで、ピュアで、キラキラしているんです。だからやっぱりステージ映えもするし、非常に面白いです。

-宇宙Sixのメンバーの舞台に対する思いは、どのように感じていますか。

 舞台に対してだけではなく、目の前のお仕事一つ一つに真面目に取り組む人たちだと思います。全てにおいて完全燃焼したいと思っているんじゃないかな。僕は、そういうキラキラしたがむしゃらさが、彼らの一番の魅力だと思います。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

【Kカルチャーの視点】「ユミの細胞たち」の原作者、ウェブトゥーン作家イ・ドンゴン

インタビュー2025年11月17日

 韓国文化の“今”を再構築し続けるKカルチャー。今回は、デジタル空間で物語を紡ぐウェブトゥーンの世界に焦点を当てる。平凡な会社員ユミの頭の中で繰り広げられる細胞の物語――。2015年に連載を開始した「ユミの細胞たち」は、全512話で32億ビ … 続きを読む

尾上眞秀「お母さんやおばあちゃんが喜んでくれました」寺島しのぶの長男が舘ひろしとの共演で映画初出演『港のひかり』【インタビュー】

映画2025年11月14日

 日本海沿岸の小さな漁師町を舞台に、元ヤクザの漁師・三浦と目の見えない少年・幸太という、年の離れた孤独な2人の絆を描くヒューマンドラマ『港のひかり』が、11月14日から全国公開中だ。  主演に舘ひろしを迎え、『正体』(24)の俊英・藤井道人 … 続きを読む

『物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家の物語』(7)神々がすむ土地を語る

2025年11月14日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。 ▼玉田永教と神道講釈  銭湯の湯け … 続きを読む

ハリウッド・リメイク決定!インド発ノンストップ・アクション!「日本の皆さんにも楽しんでいただけるはず」ニキル・ナゲシュ・バート監督『KILL 超覚醒』【インタビュー】

映画2025年11月13日

 40人の武装強盗団が、ニューデリー行きの特急寝台列車を襲撃! 刀を手に乗客から金品を奪う強盗団のリーダー、ファニ(ラガヴ・ジュヤル)は、大富豪タークルとその娘トゥリカ(ターニャ・マニクタラ)を人質に取り、身代金奪取をもくろむ。だがその列車 … 続きを読む

上白石萌歌「小さなお子さまから大人の方まで幅広く届いてほしいと思います」『トリツカレ男』【インタビュー】

映画2025年11月11日

 何かに夢中になると他のことが目に入らなくなってしまうジュゼッペ(声:佐野晶哉)は、街の人々から「トリツカレ男」と呼ばれている。ある日、ジュゼッペは、公園で風船売りをしているペチカに一目ぼれし、夢中になるが…。作家・いしいしんじの同名小説を … 続きを読む

Willfriends

page top