イニャリトゥ監督「この映画は、私の個人的な視点に起因していますが、父性、喪失感、愛情、不確かな感情といった、普遍的なテーマを描いています」 『バルド、偽りの記録と一握りの真実』

2022年10月29日 / 16:44

 Netflix映画『バルド、偽りの記録と一握りの真実』の来日記者会見が29日、東京国際映画祭が開催中の日比谷BASE Qで行われ、13年ぶりの来日となったアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が登壇した。

 本作は、イニャリトゥ監督が自伝的要素も盛り込みながら、一人の男の心の旅路をノスタルジックに描いたヒューマンコメディー。

 まず、イニャリトゥ監督は、14年ぶりに復活した、同映画祭の「黒澤明賞」を受賞したことについての喜びを語り、『羅生門』(50)『生きる』(52)『七人の侍』(54)など、影響を受けた黒澤監督の映画について熱く語った。

 本作を企画した意図についてイニャリトゥ監督は、「私は、21年間アメリカで移民として生きてきました。祖国(メキシコ)を去った自分と、国に帰ってもまたアメリカに戻る自分という、2人の自分がいます。どちらの国にも属していないし、もう戻ることもできません。自分のアイデンティティーの行き場がないと、いかに恵まれていたり、成功したとしても、満たされないものがあります。そうしたテーマにアプローチをするには、ユーモアが有効で、それが魂の傷を癒やすと考えました」と語った。

 また、自身の体験も交えた“集大成”ともいえる本作を経た、今後のビジョンについては、「この映画は、現実と空想の間を漂いながら、記憶とは何か、真実とは何かを問い掛ける作品です。こうしたことを試みると、例えば、自分の無意識下にある、思い出したくない記憶が出てきたりします。これは発想の源としては素晴らしい素材だと感じました。今回、自分の中にあるこの素材を、うまくフィクションに生かすということに興味が湧いたので、今後は、そこから、何か発展させていければと思っています」と語った。

 最後に日本の観客に向けて、「この映画は、私の個人的な視点に起因していますが、父性、喪失感、愛情、不確かな感情といった、普遍的なテーマを描いているので、皆さんにも受け入れられるものがあればいいと思います。メキシコと日本はとても離れていますが、私は親近感を抱いています。この映画は、いろいろなものを混ぜ合わせたメキシコのグアカモーレという料理のようですが、全く地球の反対側にある日本とメキシコの、橋渡しになるような、魂が呼応し合う作品になればいいと思います」と語った。

 映画は12月16日からNetflixで独占配信。

 


芸能ニュースNEWS

「GTO」“鬼塚”反町隆史がモンスターペアレントと全面対決 「毒親にガンガン言う鬼塚が最高」「緊急保護者会のシーンは笑った」

ドラマ2026年9月1日

 反町隆史が主演するドラマ「GTO」(カンテレ・フジテレビ系)の第7話が、31日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  サッカー部の特待生で、ゴールキーパーとして活躍する細川大翔(西浦心乃助)が、練習中の事故で左手を複雑骨折してしま … 続きを読む

日曜劇場「VIVANT」「堺雅人の怪演が頭から離れない」「視聴者のほとんどが驚いて野崎さん(阿部寛)と同じ顔をしたはず」

ドラマ2026年8月31日

 「VIVANT」(TBS系)の第16話が30日に放送された。  本作は、2023年夏、日本中を熱狂させたドラマの続編。乃木憂助(堺雅人)の冒険には、まだ続きがあった。前作のラストシーンから直結する物語。“世界を巻き込む大きな渦”が、ついに … 続きを読む

「一次元の挿し木」“チャポン男”吉原光夫の狙いが判明 次回最終回は「“悠”山田涼介と“紫陽”堀田真由は再会できるのかな」

ドラマ2026年8月31日

 山田涼介が主演するドラマ「一次元の挿し木」(読売テレビ・日本テレビ系)の第9話が、30日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、松下龍之介氏の同名小説が原作。ヒマラヤ山中で発掘された200年前の人骨が、失踪した妹のDNAと … 続きを読む

「ラストノート」“澄晴の父”佐々木蔵之介のラストシーンに心配の声 「澄晴パパは何の病気?」「澄晴パパで泣くとは」

ドラマ2026年8月28日

 内田有紀と寺西拓人がダブル主演するドラマ「ラストノート」(フジテレビ系)の第8話が、27日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、環境も積み重ねてきた人生も全く違う、交わるはずのなかった歳の差の男女が引かれ合い、人生で最も … 続きを読む

『男はつらいよ』ファン感謝祭 山田洋次監督「令和の時代に寅さんが売るとしたら『AIの利用の仕方』というインチキな本じゃないかな」

イベント2026年8月28日

 映画『男はつらいよ』シリーズのファン感謝祭イベントが27日、東京都内のMOVIX亀有で開催され、同シリーズの山田洋次監督、寅さんの大ファンを自認する劇団ひとり、三平役として出演した北山雅康が登壇した。  ファン感謝祭は、1969年8月27 … 続きを読む

page top