映画『パパは奮闘中!』の舞台あいさつ付き試写会が19日、東京都内で行われ、主演のロマン・デュリスとギヨーム・セネズ監督がトークショーを行った。
本作は、突然妻に家出された夫が、仕事と育児に悪戦苦闘する姿を描いたヒューマンドラマ。セネズ監督の実体験が反映され、台本なしのアドリブで撮られたという。
セネズ監督から「僕の大好きなアメリカ映画の『クレイマー、クレイマー』みたいな話なんだけど出てみないか」と誘われたというデュリスは、アドリブでの演技について「最初は難しかったけど、慣れてくると面白くなった」と明かした。
一方、セネズ監督はアドリブでの演出について「観客は、俳優たちのリアルなやり取りから信ぴょう性を見付け、映画を信じ、共感し、感動してくれる。そういう意味でフリージャズ的な演出を重要視しました」と語った。
また、セネズ監督は「この映画は、一人で子育てをしなければならない男性の大変さに加えて、女性の自由についても描いていますが、子どもを置き去りにした母親にジャッジをくだしたり、罰するような描き方はしていません。そういう意味ではフェミニズムな作品になったと思います。フランスでも男女平等で子育てをするというのはまだまだ実践されていません」と語った。
最後にデュリスは「この映画には、さまざまな受け止め方があると思います。日本の観客がどう感じるのかにとても興味があります」と語った。
映画は4月27日から新宿武蔵野館ほか全国順次公開。