マーティン・スコセッシ監督が来日会見 「『沈黙』は積年の思いで完成させた」

2017年1月16日 / 17:47

来日記者会見に登場したマーティン・スコセッシ監督

 映画『沈黙―サイレンス―』のマーティン・スコセッシ監督が16日、東京都内で来日記者会見を行った。

 本作は、遠藤周作の歴史小説『沈黙』と出会ったスコセッシ監督が、28年の時を経て映画化したもの。

 17世紀の江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるため、日本にたどり着いた宣教師の目に映った想像を絶する出来事を通して、人間にとって本当に大切なものとは何かを描く。

 スコセッシ監督は「今回、積年の思いでやっと『沈黙』を完成させることができました。日本の皆さんにこの作品を受け入れてもらうことができて、夢がかなった思いです。ありがとうございます」と感謝を述べた。

 スコセッシ監督は「原作は日本で読ませていただいたんですけれど、その時に映画化したいと思いました。しかし、どう作るべきなのか、この原作をどう解釈すべきなのか、自分の答えが見付からずにいました。そこには、当時の自分の宗教観や、自分の中の疑念、日本の文化に対する理解がまだ足りなかったということもあると思います。この作品との付き合いは、一つの壮大な学びの旅、試行錯誤の旅でした」と振り返った。

 また「作品は完成したのですが、これで終わりだとは思っていません。今も自分の心の中に掲げていて、この映画と共に生きているという感覚を持っています」と思いを語った。

 会見には、長崎で隠れキリシタンの伝統を受け継ぎ、信仰を続けている村上茂則氏も登場した。作品を見た感想を聞かれると「映画の中で自分の先導たちがひどい目に遭って、これだけの弾圧を受けながらやってきた。涙が出てきました。ぜひ世界の人たち、日本の人たちに、この映画を見ていただきたいです」と語り、スコセッシ監督と握手を交わした。

 映画は21日から全国ロードショー。


関連ニュースRELATED NEWS

芸能ニュースNEWS

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」「最後は皆に帰ってきてほしい」「話がとっ散らかったままどんどん膨らんでいく」

ドラマ2025年11月13日

「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系)の第7話が、12日に放送された。  脚本・三谷幸喜、主演・菅田将暉による本作は、1984年の渋谷「八分坂(はっぷんざか)」を舞台に、1人の演劇青年が老若男女総勢25人超の全 … 続きを読む

「スクープのたまご」“日向子”奥山葵がインタビューの現場で動揺 「イケメン実業家が連続不審死事件の犯人!?」「思わず叫んだ」

ドラマ2025年11月12日

 奥山葵が主演するドラマ「スクープのたまご」(TBS系)の第6話が、11日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、週刊文春を徹底取材して書かれた大崎梢氏の同名小説を実写化。大手出版社の「週刊誌」の編集部を舞台に、1人の若き新 … 続きを読む

「娘の命」“彩”香音の娘の誕生日会が衝撃の展開に 「新堂家の闇が深過ぎる」「DNA鑑定の結果が気になる」

ドラマ2025年11月12日

 齊藤京子と水野美紀がW主演するドラマ「娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか?」(カンテレ・フジテレビ系)の第6話が、11日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、55歳の母・篠原玲子(水野)が、壮絶なイジメで娘を死に追いや … 続きを読む

吉田栄作が「ハングリー・ハート」を弾き語りで披露 『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』公開直前イベント

映画2025年11月12日

 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』公開直前プレミアイベントが11日、東京都内で行われ、俳優の吉田栄作が登壇した。本作は、ロック歌手ブルース・スプリングスティーンの若き日の苦悩を描く。  名曲「ボーン・イン・ザ・U.S.A.」を … 続きを読む

「じゃあつく」“勝男”竹内涼真が小籠包を手作りする姿に「リスペクト」の声 「“鮎美”夏帆と小籠包を食べるシーンは泣いた」「ヨリを戻してほしい」

ドラマ2025年11月12日

 夏帆と竹内涼真がW主演するドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」(TBS系)の第6話が、11日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、“恋人ファースト”ゆえに自分を見失ってしまった山岸鮎美(夏帆)と、“料理は女が作って当た … 続きを読む

Willfriends

page top