阪神・淡路大震災20年ドラマ「二十歳と一匹」の試写会が7日、東京都内で行われ、主演した菅田将暉が出席した。
本作は、阪神・淡路大震災で両親を失った幼い子どもが、20年後に青年となって“災害救助犬”のハンドラーを目指す物語。
大阪府出身の菅田は、1歳の時に自宅で大きな揺れを経験。「(自分の演じた)理人と同じく当時の記憶は無い」というが、今回神戸での撮影を通じ、「街並みを見てあらためて“人間ってすごい”“前を向き続けた人間がいる”ということを僕自身が知った。このドラマがそういった思いを受け継いでいく何かのきっかけになれば」とメッセージを送った。
また、撮影に入る前には「当時、被害状況を調べるために仕事で被災現場に入った祖父から手紙をもらった」という。「本物のがれきの中で立ちすくむ(写真の中の)祖父の姿が目に焼き付いた。“地図を見ても自分のいる場所がどこか分からない状況”“家が全壊した女性に場所を教えてもらったりと、反対に自分が助けられた”というエピソードが衝撃だった」といい、撮影には常にその手紙を持ち歩いたことも明かした。
災害救助犬キュー役のハローとの共演については「すごく優秀で大変なことは何もなかった」というが、顔を舐められるシーンでは「練乳を塗ったので半日は練乳臭かった」と苦笑い。「ボールがめっちゃ好きで、引っ張り合いのシーンでは絶対に離してくれない。めっちゃ賢いのにアホみたいな顔をして、それがすごくかわいかった」と頬を緩めていた。
ドラマはNHK総合で17日、午後7時30分~8時43分に放送。