【SUMMER SONIC 2025】ホット・ミルクが2度目の来日で進化したエモ・パワー・ポップを響かせる<ライブレポート>

2025年9月19日 / 15:15

 2025年8月16日、2018年に英マンチェスターで結成されたホット・ミルクが【SUMMER SONIC】に初登場する。憂いを帯びたエモサウンドにポップさ、そしてヘヴィさを組み合わせた男女ツインボーカルが特徴的なバンドである彼らは、2023年に単独公演で初来日。日本のフェスへの出演は今回が初となる。2ndフルアルバム『Corporation P.O.P』を6月にリリースしたばかりの中で、どのような爪痕を残してくれるか、ワクワクしながらMOUNTAIN STAGEに向かった。

 暗転後、大歓声の中メンバーが登場。そのまま最新作からキャッチーさとヘヴィさを兼ね合わせた「90 Seconds To Midnight」でショーがスタートする。ハン・ミー(Vo./Gt.)とジム・ショウ(Vo./Gt.)による巧みなツインボーカルがあまりにも心地よく耳を刺激する。トム・ペイトン(Ba.)ハリー・デラー(Dr.)が作り出すソリッドなリズムも楽曲の重厚さに大きく貢献しているのがよく分かる音作りだ。そして、休む間もなくニューメタル的なアグレッシブさを持つ代表曲「HORROR SHOW」でさらに畳み掛けてくる。オーディエンスの数もどんどん増えていき、前方のモッシュピットも巨大化していく。

 ボーカル2人の歌唱力が光るエモーショナルな「I JUST WANNA KNOW WHAT HAPPENS WHEN I’M DEAD」では“こんにちは東京!私達はマンチェスターから来たホット・ミルクです。今日は一緒にクレイジーになろう!”とハンが呼びかける場面も。最新作からドラムンベースを積極的に取り入れたヘヴィな「Swallow This」で再びギアを入れると、間奏ではハンの煽りでウォール・オブ・デスも発生。会場のエネルギーはもう沸騰状態だ。「ZONED OUT」や「OVER YOUR DEAD BODY」では会場全体にジャンプやクラップで一体感を生み出していく。“ありがとう東京!デカいピットを作ってくれ!”という煽りから披露されたバンド初期からの名曲「Candy Coated Lie$」もノリの良さとキャッチーなメロディのバランスが絶品だ。

 ライブは早くも終盤に突入する。“マンチェスターからここまで来て(これだけの人の前で演奏できて)本当に幸せです。ありがとう。ちょっと皆とエモーショナルになってもいい?”とファン人気も高い美しいバラード「BREATHING UNDERWATER」を感情剥き出しの歌唱で届けると、こちらも広い会場を一つにする壮大さを持った「BLOODSTREAM」へと繋いでいく。ラストは、バンドの中でも一際スピーディーな「PARTY ON MY DEATHBED」で再びモッシュピットを大量発生させ、ボルテージを上げきった形でステージを終えた。トムが客席に突入して演奏する場面もあり、初出演にしてメンバーもオーディエンスも互いに好印象を残した日だったはず。この日と翌日の大阪公演の盛り上がり、そしてステージ終了後のSNSでの話題性を見てみると、今後ホット・ミルクが日本で人気を拡大していくのは必然かもしれない。早く次の来日公演が待ち遠しくなるステージだった。

Text:Haruki Saito
Photos:(c)SUMMER SONIC All Copyrights Reserved

◎公演情報
【SUMMER SONIC 2025】
2025年8月16日(土)、17日(日)
千葉・ZOZOマリンスタジアム、幕張メッセ
大阪・万博記念公園

<ホット・ミルク 8/16セットリスト>
1. 90 Seconds To Midnight
2. HORROR SHOW
3. I JUST WANNA KNOW WHAT HAPPENS WHEN I’M DEAD
4. Swallow This
5. ZONED OUT
6. OVER YOUR DEAD BODY
7. Candy Coated Lie$
8. BREATHING UNDERWATER
9. BLOODSTREAM
10. PARTY ON MY DEATHBED


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