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2025年7月23日、東京は渋谷にあるSpotify O-EAST にて、4年半振りのリリースとなったフルアルバム『INSIGNIA』を引っ提げてスタートした全国ツアー【PassCode DESTINY to the NEXT TOUR 2025】の最終公演が行われた。5月24日神奈川公演よりスタートし、全国12都市全13公演を駆け抜けたツアーのラスト公演とあり、チケットはソールドアウトとなった本公演の模様をお届けする。
女性4人組ボーカルダンスグループPassCodeが、結成以来何度目になるかわからない黄金期を迎えようとしている。状況が変化したのは最新アルバム『INSIGNIA』のリリース前後から。この作品に収められている粒揃いの楽曲群と、ライブ力をさらに高めつつある4人のパフォーマンスががっちり噛み合い、5月から始まったレコ発ツアー【PassCode DESTINY to the NEXT TOUR 2025】は、アルバムリリース前にもかかわらず、初日からまるで魔法がかかったかのような特別な磁場を生み出していた。初披露の「VIRIVIRI」でフロアが一体となって大盛り上がりする光景は、“魔法”としか形容しようがなかった。そんなスペシャルなツアーの最終公演がどうなるか、正直、まったく想像がつかなかった。この日の会場となったSpotify O-EASTは超満員。Xでは、ライブ数日前からチケットを求めるポストが数多く見られた。
今振り返ってみると、オープニングナンバー「SKILLAWAKE」の冒頭、真っ白な照明に照らされる4人のポージングが浮かび上がった瞬間から既に、この日の勝負はついていたのかもしれない。それくらいクールで完成された画だった。今ツアーで蓄積した経験が、この一瞬に集約されていたと言ってもいい。
その後、「VIRIVIRI」「Freely」「Super Addiction」とノリやすいダンスナンバーが続いたブロックの次は、日本を代表するシャウトクイーン・有馬えみりだけでなく、南菜生と高嶋楓も咆哮する「MIRAGE WALKER」をはじめ、有馬が作詞作曲を手掛けた「A certain Motor-Heart is not working right!」や、「GROUNDSWELL」「bite the bullet」といった極上のヘヴィチューンが固まるセカンドブロックへ。この展開が驚くほど洗練されていた。4人の動きはしなやかで無駄がなくスムーズ。ステージ運びからは全体的に余裕が感じられ、それでいて強靭さは全く失われていない。これは、4人から初めて感じた空気感かもしれない。今ツアーの評判通り、PassCodeのパフォーマンスが新たな領域に入っていることを感じさせるものだった。
セットリストも抜群によかった。『INSIGNIA』の収録曲は「FLAVOR OF BLUE」以外すべてパフォーマンスしつつ、イントロでフロアが大爆発する初期の人気曲「Toxic」や、近年お目にかかる機会が少なくなっていた「bite the bullet」のようなレア曲も披露。名目としてはレコ発ツアーなのに、どの曲も主役になれるベスト盤のような内容に感じさせ、すべての曲があるべき場所に配置されている隙のない流れは、ツアーの終了をなおさら惜しいと思わせた。「もう既に来てよかったと思ってるでしょ?」と笑う南の言葉からは、今ツアーを通じて4人が獲得した自信がうかがえた。
4人のパフォーマンスを受け止めるフロアは、最初から最後まで混沌としていた。PassCodeのライブは、アイドルのカルチャーとメタルなどを含めたラウドロックのカルチャーが混在するカオスな空間。しかし、そんな一見無秩序な空気が一体化する、奇跡のような瞬間がこの場所では何度も訪れる。この雰囲気は一朝一夕に生まれたものではない。メンバーの言葉やフロアの助け合いの積み重ねによって、世界中のどこを探してもここ以外では味わえない、PassCode特有のものになっていったのだ。誰のことも置いていかず、諦めず、より多くの人が楽しめる場を提供する。PassCodeのライブは、言わば、様々な音楽カルチャーの交差点なのである。そんな特別な空気が評判となり、口コミで広がっているのが現在のPassCode熱を生み出している。
【PassCode DESTINY to the NEXT TOUR 2025】の評価の高さは、『INSIGNIA』という傑作とイコールになっている。PassCodeとしては珍しく振付がない、エモーショナルな一体感が魅力のミドルナンバー「Echoes」や、真っ直ぐで自然体な大上陽奈子のボーカルが映える、疾走感溢れるロックチューン「One Time Only」のような楽曲が、ライブ全体を彩り豊かにしていたのは間違いない。「WILLSHINE」では、南が観客の上に立って楽曲の冒頭を歌うという非常に珍しい場面もあった。
ラストを飾った「DESTINEX」は、『INSIGNIA』のオープニングを飾る、現在の4人の好調を支える起爆剤的な楽曲。とんでもない爆発力を持つ曲を締めに持ってきたことは、図らずも現在のPassCodeの勢いを象徴することとなった。終わってしまえばあっという間の90分。10年以上の歴史を誇るグループによるベストライブとなった。PassCodeはまだ完成していない。彼女たちの成長は止まらないのである。
この夏、4人は数本の夏フェスに出演し、9月にはSiMを迎えた2マンライブを行い、11月9日に横浜BUNTAIにて3年9か月ぶりとなるアリーナ公演【PassCode YOKOHAMA BUNTAI 2025 “DESTINEX”】を開催する。本ツアーだけでなく、夏フェスでも多くの新規ファンを獲得し続けているPassCodeが今、グループの最高到達点を更新しようとしている。
Text:阿刀 “DA” 大志
Photos:Yuna Yoshimori
◎公演情報
【PassCode YOKOHAMA BUNTAI 2025“DESTINEX”】
2025年11月9日(日)神奈川・横浜BUNTAI
チケット料金:
Linkageスタンディング&指定席 11,000円
指定席 7,700円 / 学割チケット(指定席のみ)5,500円
※紙チケット(税込・スタンディングは入場整理番号付)
※Linkageメンバーにはピクチャーチケットをプレゼント。
http://itony-live.co.jp/ps-buntai/
【VERSUS PASSCODE 2025】
2025年9月19日(金)東京・Zepp Shinjuku
ゲスト:SiM
チケット料金:
オールスタンディング 5,800円 / 学割チケット 4,800円(税込・入場時ドリンク代必要・スタンディングは入場整理番号付)
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