<ライブレポート>Soala 音楽で人々を救いたいというメッセージに感涙【Soala ONE MAN LIVE 2025 ~To my 17~】

2025年7月12日 / 12:00

 2025年7月9日に東京・Spotify O-EASTで開催、同日21時に配信スタートした最新EP『To my 17』から数曲、どこよりも早くファンに届けられた【Soala ONE MAN LIVE 2025 ~To my 17~】をレポートする。

 大阪を拠点に活動するSoalaは、歌手として活躍する現在の自分を作った原点の“17歳の自分”にこのライブを捧げた。17歳は歌手になることを目指して上京した年であり、思い描いた通りに行かず、自信喪失していた頃の自分、掴んだチャンスを逃さず今は前を向いて活動している自分、そして自分のように苦しい思いをしている誰かを音楽で応援すると決めた自分など、Soalaとして活動を始めた17歳から現在までの道のりと、自身が音楽を発信する意味を、約2時間のライブを通して伝えていった。

 19時にスタートしたライブは、「Make up!」で幕開け。「COORDINATE」、「Twinkle」と、オシャレにも恋にも自分磨きにも全力投球な等身大ソングが続き、ときめきが詰まったサウンドとキュートな映像が会場に集まったオーディエンス= Soaloveたちの表情も輝かせた。電話の呼び出し音が合図の「Prrrr…」では、Soalaは白衣を着てダンサーと一緒にダンス。<おやすみ>から、長続きしないダイエットをキュートに歌った、最新EPからの「D.I.E.T.」で真夜中に夢の中でウォーキングするという展開には、くすっと笑ってしまった。

 好きな人と一日デートを楽しんで有頂天になり、「可愛い私よ、全世界に届け!」とノリで変顔をSNSにアップしたところ、好きぴに引かれてしまい、大パニック→自暴自棄となって、やけ食い&爆買いという、若さゆえの失態を面白おかしく映像でお届け。その流れでスタートした「嫌いになりたい」の<やっぱり私は君じゃないと嫌>に、Soalaの気持ちが一段と入っていた。「カサネアイ」「すれ違い」というサッドソングを、声を震わせながら歌うSoalaに、Soaloveたちも感情移入せずにはいられない様子だった。

 前半11曲をMCなしで届けたSoala。「【Soala ONE MAN LIVE 2025 ~To my 17~】へようこそ! 普段とはちょっと違うSoalaをお見せできたと思います。“~To my 17~”っていうタイトルだから『Soala、もしかしたら泣かせに来るんじゃない?』っていうDMがたくさん届きましたが、みんなの想像を越えたくて、くすっと笑える演出も考えてみました」と、私たちは、まんまとSoalaの計画にはまってしまったようだ。

 「今日は泣かない!」と宣言し、Soaloveからの大きな「Soala!!」コールに「っくぅーーー! 死にました!」と前振りして始まったのは、退屈すると死ぬ体質になってしまった主人公モカを取り巻くラブコメディーを描いた、TVアニメ『この恋で鼻血を止めて』のために書き下ろした「Dead or Love」。ダンサブルなアップビートに心拍数が上がった。マイクスタンドを用いながらダンサーと華麗にパフォーマンスした「Feeling」を終えて、ドキュメンタリーが流れる。自分自身を見失い、生きる活力をも無くしたという自分を勇気づけてくれた母親からの「顔晴れ」(がんばれ)の言葉、諦めずに前を見続けてきた自分と、そんな自分を支えてくれるスタッフやファンたちへの感謝が綴られた。

 「諦めないでくれてありがとう」を自分に贈り、Soalaの人生、アーティスト像がここから色濃く表現されていく。MCでも「このステージに立てているのは本当にみんなのおかげ。みんながいなければ音楽をやめていたと思うし、弱虫なSoalaを救ってくれたのはみんなです。これからもみんなと一歩ずつ大きなステージに向かって、みんなの感情を吐き出せるような居場所を作り続けたいと思います」と言って、自身の人生における大切な言葉をタイトルにした「顔晴れ」へ。「笑顔を忘れないで」と言わんばかりに、時折、Soaloveを見つめながら頬に人差し指をあてる仕草が印象的だった。過去の自分、家族、Soaloveを思って書いた「Story」は、感情が高まり、涙が止まらないSoalaと、彼女の言葉をストレートに受けて涙するSoaloveの気持ちが爆発した瞬間だった。

 「泣いちゃった。こうやってみんなが一緒に泣いてくれて、笑ってくれて、私にとっても大事な瞬間になりました。『Soalaが頑張っているから、俺も私も頑張ろう』って思ってくれたらうれしいです」とすべてをさらけ出すSoalaに、会場からは「頑張れ」のエールが。「過去の自分に『こんな景色が待ってるんだよ』って伝えたいです。これからもSoalaの音楽がみんなの心にずっとありますように。みんなを救えるような音楽を作り続けますので、これからも応援よろしくお願いします!」と言って、実体験を赤裸々に綴った「言い訳」で本編は終了した。

 Soalaが伝えたいメッセージを十二分に受け取った後のアンコールは、ハッピーオーラに包まれた。「あの子」「自分色」ではコール&レスポンスが発生。喉がつぶれるくらい思いっきり歌うSoaloveもいれば、少し恥ずかしそうにペンライトを振るSoaloveもおり、それぞれが自分の楽しみ方でライブパフォーマンスを楽しんでいるのが二階席から見えた。

 最後に披露されたのは、現在のSoalaを歌詞とメロディに乗せて表現した「To my 17」。「これまで自分のことを書いた曲はすごく暗い曲が多かったです。今はみんなが待ってくれていると思うと、前向きな気持ちで東京に来ることができます。過去の自分を責めないで、『よく頑張ったね』って自分に言ってあげられるアーティストになっていきます。気持ちも明るく、希望に満ち溢れていて、みんなと盛り上がれる曲です。本編はしんみり終わったから、アンコールは爆上げするしかないじゃないですか!?」とオーディエンスを煽り、足取り軽いテンポと高揚感で、この日一番の盛り上がりを作った。

 大きく投げキッスをしてステージを後にしたSoalaから、重大発表が待っていた。自身初の全国7都市ツアー【Soala ONE MAN LIVE TOUR 2025 ~Color Sprinkles~】が10月から12月にかけて開催されることが発表。「『To my 17』がみんなにとっても意味のあるステージになれてたらうれしいです。幸せな日でした!」という手書きメッセージがスクリーンいっぱいに映し出され、Soaloveたちを最後の最後までハッピーにさせた。

Text by Mariko Ikitake

◎リリース情報
EP『To my 17』
2025/7/9 DIGITAL RELEASE

◎ツアー情報
【Soala ONE MAN LIVE TOUR 2025 ~Color Sprinkles~】
2025年10月17日(金)大阪・GORILLA HALL OSAKA
2025年10月23日(木)北海道・cube garden
2025年10月31日(金)宮城・darwin
2025年11月8日(土)福岡・DRUM Be-1
2025年11月22日(土)愛知・ElectricLadyLand
2025年11月30日(日)広島・Live space Reed
2025年12月10日(水)東京・SELENE b2


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