BUDDiiS/MAZZEL/MA55IVE THE RAMPAGE/LIL LEAGUEが、ダンスと歌で果たした熱き競演【OSAKA MUSIC LOVER -PASSION-】

2025年6月11日 / 09:00

 6月4日から8日の5日間、大阪国際文化芸術プロジェクトの一環として、大阪府、大阪市、大阪文化芸術事業実行委員会が、大阪城ホールで開催した【OSAKA MUSIC EXPO 2025 ~大阪城ホール~】から2日目となる【OSAKA MUSIC LOVER -PASSION-】のライブレポートが到着した。

【OSAKA MUSIC LOVER】は音楽活動が継続して行われるよう支援することを目的に行われるもので、6月5日はダンスミュージックに特化して、BUDDiiS、MAZZEL、MA55IVE THE RAMPAGE、LIL LEAGUEのダンス&ボーカルグループ4組が出演。事務所の垣根を超えた、熱き競演が繰り広げられた。

 定刻の5分前になりオープニングムービーが流れると、ステージにMCの近藤夏子、FM802 DJの高樹リサ、樋口大喜が「『PASSION』へようこそ~!」と元気に登場。場を思い切り盛り上げて、開幕宣言した。

 トップバッターは、16人組のTHE RAMPAGEから派生したヒップホップユニット・MA55IVE THE RAMPAGE。THE RAMPAGEではパフォーマーとして活躍するLIKIYA、神谷健太、山本彰吾、浦川翔平、鈴木昂秀の5人全員がマイクを握る。「大阪 Are You Ready? Everybody!」という叫び声と共に投下されたのは、デビュー曲『Determined』。5人がステージから放つラップ、パワー、ビート、全てが圧巻。続けて「No.1」「MY PRIDE」「Wild Boy」「RIDE OR DIE」とエネルギッシュなナンバーを畳み掛け、会場を巻き込みながら息もつかない展開でダイナミックに魅せていった。

 関西弁を交えた、ボケ満載のわちゃわちゃ自己紹介を経て、MA55IVE THE RAMPAGEが様々なゲストアーティストを迎える新プロジェクト“MA55IVE UNION”の第1弾としてCrystal Kayをフューチャーした「REEEMINDER! feat. Crystal Kay」、ドラマのOPテーマで書き下ろし曲の「キミノトコマデ」をメロウに聴かせると、神谷、鈴木、浦川のファルセットも美しく響き渡った「Be Your Man」、フィーチャー感を感じさせる「Xscape」まで全9曲を疾走した。身体の底から揺れるビートと貫禄、スピード感はさすがの一言。「楽しかったー!」という言葉がメンバーから漏れ出るほど、アゲアゲのライブだった。

 大阪はダンスカルチャーの発祥地。転換中には大阪出身のダンサーたちが登場し、さらにイベントを賑わせた。身長175cmの姉妹ダンサーで、大阪・関西万博の開幕式の振付を担当したSISは、SOIL &“PIMP”SESSIONSの「ジャズィ・カンヴァセイション feat.RHYMESTER」に乗せて、SISterly(SISの生徒たち数十名)と刑事に扮装。ベージュのコートを翻し、キレ味抜群かつコミカルに群像劇のようなストーリー性のあるダンスを繰り広げた。

 MA55IVE THE RAMPAGEの後輩でもあるLIL LEAGUEは、2023年11月に大阪国際文化芸術プロジェクトの【OSAKA DREAM LIVE】にも出演したが、約1年半の時を経て格段に成長した頼もしい姿を魅せてくれた。まずは「Lollipop」を勢いよくもクールに披露。岡尾真虎が「今日はLIL LEAGUEが最高のライブをお届けしますので、皆さんもその目に焼き付けて、今日という日を最高に楽しんでください!」と挨拶をした。「Beat Loud」では、曲間の演出含め、明らかに深みの増した歌唱力と表現力に思わず釘付けになった。

 MCではステージの淵に岡尾、中村竜大、難波碧空が座り、その後ろに岩城星那、山田晃大、百田隼麻が立ち、客席と近い距離で今日限りのスペシャルラップをお見舞いする。さらに山田の煽りから自己紹介ソング「48 BARS RELAY」へ。メンバーの個性が光るフレキシブルな楽曲だが、この日は大阪出身の百田のパワフルなラップとのびのびと力強いパフォーマンスに気合いを感じた。LIL Friends(ファンの呼称)も呼応して叫び、手を上げていた。今回のためにアウトロを壮大にアレンジしたというバラード曲「15分」は、6人全員がマイクスタンドを使って歌唱。すっかり楽曲の世界に引き込むと、ラストは明るく空気を変えて「自分たちのぶちぶちぶちかませる青春ソングを持ってまいりました!(岩城)」と「Rollah Coaster」「Youth Spark」で、思い切りパワフルに締め括った。

 パリ・オリンピックの新競技「ブレイキン」でも話題になった、大阪出身のダンサー・Shigekixが率いるXII After Oursは、総勢6人で回転技や高速ヘッドスピン、複雑なステップ、アクロバットを次々に繰り出して観る者を驚かせた。個々のスキルの高さにただ圧倒されるばかり。まさに”大阪から世界へ”を目撃することができた。

 3番手は、SKY-HI率いるBMSG所属の8人組ダンス&ボーカルグループMAZZEL。ステージに登場したKAIRYU、NAOYA、RAN、SEITO、RYUKI、TAKUTO、HAYATO、EIKIは、1曲目の「Parade」からすさまじい声量で歌声とラップを響かせ、フォーメーションをどんどん変えるキレキレのダンスで独自の世界観へ誘っていく。さらに「K&K」「Counterattack」とブチ上げて、スキルフルなパフォーマンスで圧倒。何度もやってくる見せ場とピークで、ステージから目が離せない。ここからは少し力を抜いて、ミドルナンバー「CAME TO DANCE」で花道へと広がり、MUZE(ファンの呼称)とタオルを回して笑顔でコミュニケーション。そして「やっぱ大阪熱いわ。夏にぴったりの曲持ってきました(EIKI)」と「Seaside Story」へ。海の映像をバックに、ラフな雰囲気ながらも確かな実力を感じさせる歌声で満たしていく。

 椅子を使ったパフォーマンスが幻想的な「ICE」を経て、ラストは今年4月にリリースされた1st EP『Royal Straight Flush』にも収録の「King Kila Game」、「J.O.K.E.R.」と、SKY-HI曰く「MAZZEL ISM」が詰まった楽曲たちでフィニッシュ。MCなしノンストップ、潔いまでに彼らの最新のクリエイティブを堂々と見せつけ、がっちりと会場を掌握したのだった。

 W☆UNITYはブレイクビーツのきいた音楽に乗せて、1人1人が常人離れした身体能力でロックダンスを披露! メンバーが組んだ土台から、1人のメンバーがステージぎりぎりまで大ジャンプしたり、開脚したまま高く跳んだりと大胆なパフォーマンスで度肝を抜いた。

 トリは6月1日に初の台北ワンマンライブをもって2度目の全国ツアーを大盛況で終えたばかりの、10人組DIYダンスボーカルグループ・BUDDiiS。残念ながらこの日はMORRIEが体調不良のためライブ欠席となったが、「気持ちは10人」とFUMINORI、KEVIN、SEIYA、YUMA、SHOW、TAKUYA、HARUKI、FUMIYA、SHOOTが、MORRIEの歌声をオケで使い、彼の分まで全力パフォーマンス。「Brightness」から十人十色の素晴らしさを歌い、「Ütopia」でもメンバーそれぞれの個性を輝かせて華やかにステージを彩ると、ボサノバ調のリラクシングな「Glow Gold」で夏を先取りした。

 自己紹介では大阪にちなんだボケも織り交ぜて、個性豊かなコール&レスポンスでバディ(ファンの呼称)とぐっと距離を近づける。5月にリリースされたSHOOT作詞、FUMIYA振付の最新シングル「LÖVE ME」ではキュートなダンスで恋する喜びを充満させ、大人の恋愛を色気たっぷりに歌った「Instinctive Love」、シックなバラード曲「Iris」を豊穣かつ繊細な表現力で魅了した。

 ラストスパートはタオル回しで熱狂した「BUD」に続け、ライブアンセムでキラーチューンの「The One」を投下。電話でバディに愛を伝える日替わりパートでは、TAKUYAが「もしもーし。今日は会えて嬉しいよ。伝えたいことがあるから聞いてね。今日は離さない」と言って、黄色い声を一身に浴びていた。歌やダンスのスキルのみならず、メンバーの仲の良さや絆も伝わるステージで、初見の人もすっかり夢中にさせたBUDDiiSだった。

 こうして【OSAKA MUSIC LOVER -PASSION-】は、まさに情熱が渦巻く最高潮の盛り上がりで終了した。ダンスの聖地・大阪で、7者7様の表現で大阪城ホールを熱狂させたアーティストとダンサーたち。MC陣も「熱気がすごかった!」「会場の一体感も違いますね!」「釘付けになってましたよね!」と大興奮で口々に感想を述べていた。これからも大阪は、多様な文化芸術の魅力を国内外に発信し続けていく。ぜひチェックして、まだ触れたことのない分野の文化芸術にも触れてみてほしい。

TEXT:久保田 瑛理


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