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ライアン・ゴズリングが、2024年の【アカデミー賞】のステージで披露した「I’m Just Ken」のパフォーマンスは、間違いなく授賞式で最も注目を集めた瞬間の一つだったが、マーク・ロンソンによると、この楽曲は危うくお蔵入りになりかけたようだ。
現地時間2024年3月10日の【アカデミー賞】授賞式に先立ち、映画『バービー』のサウンドトラックのエグゼクティブ・プロデューサーを務めた彼は、グレタ・ガーウィグ監督によるこの大ヒット映画の最終カットにこの大げさで風刺的なバラードが入らなかったかもしれないことを英紙サンデー・タイムズのインタビューで明かした。
アンドリュー・ワイアットと「I’m Just Ken」を共作したロンソンは、「最初の試写では、この曲はしっくりきていませんでした。慌てました。ユーモアが伝わっていなかったんです」と語っている。
そして、「グレタは戦わなければなりませんでした。スタジオに、“どれぐらい本当に必要なのか”と聞かれた彼女は、“全身全霊で”と答えた。それが大きな転換点でした」と振り返っている。
映画の中でゴズリングは、バービー・ランドで誤解されていると感じている何十人ものケン仲間に支えられながら、さまざまな設定や衣装で自身の“脆弱なブロンド”としての立場について歌っている。米ロサンゼルスで開催された【アカデミー賞】では、この楽曲の<歌曲賞>ノミネートを記念し、ロンソン、ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュ、ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンとともに、このシーンを派手なステージ・パフォーマンスに変換した。(<歌曲賞>は結局、もう一つの『バービー』の曲、ビリー・アイリッシュとフィニアスの 「What Was I Made For?」に授与された。)
2023年7月に映画が公開された直後に、「I’m Just Ken」は米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で初登場87位を記録し、ゴズリングはミュージシャンとして初めてチャート入りを果たした。今年1月には【クリティクス・チョイス・アワード】で<歌曲賞>を受賞している。
ロンソンは、「ケンは滑稽です。でもグレタが言いたかったのは、誰もキャラクターを笑うべきではないということです。ばかばかしく聞こえるかもしれませんが、白のミンクを着て、サングラスを2つかけている男の痛みを僕たちは感じるんです。僕は決して安っぽい笑いのために曲を書きたくはなかった。人々の心をつかむ何かを込めたいんです」と語っている。
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