広大な大陸の覇権をめぐり、七つの王家が火花を散らす海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」。そのDVDリリースを記念して出演者のミシェル・フェアリーが来日し、インタビューに応じた。
英国女優のミシェルは、『ハリー・ポッター』シリーズではエマ・ワトソン演じるハーマイオニーの母親、グレンジャー夫人として知られる。本作では、覇権争いの一角を担う王家、スターク家の当主の妻にして、5人の子どもの母親であるキャトリン・スタークを演じている。
―初来日だそうですね。日本を楽しめていますか?
日本は本当にすてきな国ね。街がきれいだし、人が優しい。まだ来日して間もないけど、お寺みたいな…ジンジ? ジンジャ? そう! 神社に行ったわ。皇居も訪れたし、路地裏を散策したりもしているの。日本食も大好きなのよ。昨晩、素晴らしいおすしをいただいたわ。
―まずはキャトリン・スタークについて教えてください。
キャトリンはすごく感情豊かな女性。なので、演じがいがあるし、役と巡り合えたことに感謝しているの。物語が進むにつれ、さまざまな事態が起こる中、それらに直面するたびに、彼女のキャラクターにも深みが増していると思うわ。
―原作も大人気ですね。お読みになっていますか?
1シーズンを撮るたびに1冊を読むようにしているの。あまり先の展開まで知ってしまうのもつまらないし、ドラマでは原作にはない展開を盛り込む場合もあるから。でも、原作者のジョージ・R・R・マーティンは登場人物をものすごく深く描き込んでいるから、役作りをする上で原作を参考にすることもあるわ。
―衝撃的な展開も魅力の一つですね。最も驚いた展開は?
シーズン1のクライマックスね! 「ノーッ! 主人公の一人にこんな運命が襲い掛かるなんてうそでしょ!?」と、思わず叫んでしまったもの。でも、そんな展開の中にこそ、作者の意図が込められていると思うの。物語をけん引してきた登場人物をまさかの事態に直面させることで、いかに世の中が腐っているかを、見る者に向けて容赦なく突き付けているのだと思うわ。
―確かに、「ゲーム・オブ・スローンズ」の世界は陰謀や策略が横行するすさまじい世界です。もし、あなた自身だったら、覇権争いに勝利する自信は?
そういった点でも、私自身はキャトリンによく似ているの。他のキャラクターほどずる賢くはなれないし、善良で高潔でありたいけれど、サバイバルを余儀なくされたら全力を尽くす。それに、やられたらやり返す気持ちがないと言ったらうそになるわ。一度決めたら曲げないところもキャトリンと同じね。
―スターク家の面々は覇権争いに加わったことで、離れ離れになってしまいます。
だから、キャトリンの娘や息子を演じる子役たちともあまり会えなくて寂しいの。みんな一緒の場面があったシーズン1当初は、子どもたち同士が仲良くしているのを見るだけで心が温まったものよ。私は彼らが成長していく姿を見るのが楽しみでもあった。子どもの成長は早いから、身長もどんどん伸びるし、顔つきもすぐに変わるの。また彼らと一緒に演技をしたいから、スターク家が一堂に会するときが訪れるといいのだけど…、そのためには他の王家を打倒しないとね。どうなるか、ぜひ楽しみにしていてほしいわ。
リリース&放送情報
「ゲーム・オブ・スローンズ 第一章:七王国戦記」
ワーナー・ホーム・ビデオからブルーレイ、DVD共に発売中&レンタル中
「ゲーム・オブ・スローンズ 第二章:王国の激突」
7月28日からスターチャンネル(BS10ch)で日本初放送