【2.5次元インタビュー】業界をけん引するマーベラス 中山晴喜・代表取締役会長が語る「2.5次元ミュージカル」の魅力

2018年9月18日 / 17:00

 日本2.5次元ミュージカル協会が毎年ぴあ総研と共に発表している年間上演作品数と総動員数の2017年の数値が確定し発表された。2017年は171作品223万人を動員し、さらなる発展が見込まれるカルチャーとして注目を集めている「2.5次元ミュージカル」。舞台のみならず、ゲーム、アニメと、幅広いエンターテインメント作品を世に送り出し、日本2.5次元ミュージカル協会の理事でもある、株式会社マーベラス 代表取締役会長兼社長CEOの中山晴喜氏に、2.5次元ミュージカルの魅力、そして舞台を制作することへの思いを聞いた。

舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰 (C)舞台『刀剣乱舞』製作委員会

-マーベラスは、ミュージカル『テニスの王子様』、舞台『刀剣乱舞』、舞台『弱虫ペダル』など、大ヒット作品を次々と制作されています。そもそも、中山会長が2.5次元ミュージカル(以下、2.5D)に携わるようになったきっかけは?

 僕は、マーベラスの創業前に、セガ・エンタープライゼスに在籍していたのですが、そのときに「サクラ大戦」というビデオゲームのメディアミックス展開を担当したのが最初でした。その後、1997年にマーベラスを創業し、2.5Dで最初に手がけたのは「HUNTER×HUNTER」の舞台です。そして、さらにその後にミュージカル『テニスの王子様』を制作しました。いずれの場合もそうですが、われわれとしては、メディアミックスの一環と位置付けていたため、舞台化が第一の目的ではありませんでした。「HUNTER×HUNTER」も『テニスの王子様』も、弊社でアニメを作っていたり、DVDの販売権を持っていたので、その横展開として、CDやゲームを作るのと同じ感覚での舞台化でした。ただ、現在では、演劇としても成立する作品を上演しなければいけないと思っているので、演劇だけを手掛けている作品もあります。

-なるほど。あくまでもメディアミックスの中の「舞台」というジャンルなんですね。では、現在、ブームになっていると言われている2.5Dが、お客さんを引きつける魅力はどこにあるとお考えですか?

 原作を忠実に舞台化しているため、キャラクターが原作から飛び出してきたような感覚で見ていただけることだと思います。それから、舞台はリセットが効かないし、見直しも効かないものなので、そういったライブ感は魅力ですね。アニメのDVDは100回見ても同じだと思いますが、舞台は同じ作品を100公演見ても1公演1公演、違うものです。毎公演アドリブも変わってくるし、役者の調子によっても変わる。それは醍醐味(だいごみ)だと思います。デジタルが発展すればするほど、アナログの良さが逆に浮き彫りになってきて、人気が出ているような気がしています。

-作品を舞台化する際に、特にこだわっていることは?

 原作を知らない人が見に来ても面白く、原作を知っている人が来たらさらに楽しい作品に仕上げることですね。最近では、原作を一切知らずに、舞台から入る人もいます。2.5Dを制作し始めた頃は、漫画があって、次にアニメになって、そしてゲームになって、最後に舞台だったんです。それが、今は舞台先行でもお客さんに受け入れられるようになってきました。

-観客としてさまざまな作品を見ていると、制作会社によってカラーがあると感じるのですが、「マーベラスらしい」ということは意識されていらっしゃいますか?

 特別に意識しているわけではありません。しかし、弊社では、舞台はキャラクタービジネスの一環として位置付けているため、物販、トレーディング、ライブビューイング、DVDと、トータルで楽しんでいただくことは常に考えています。それから、弊社はもともと、映像も手掛けている会社なので、映像にはこだわりがあります。例えばカメラの数や音響設備は充実させていると自負しています。

-DVD発売イベントなど、ファンが来場できるイベントやファンサービスの機会も多いように感じますが、それは意識的に?

 意識的にというよりは、例えばいらないチラシを作るよりは、ファンサービス的な宣伝方法を考えた方がいいだろうという考えから行っていることです。ありがたいことに、キャストたちも楽しんでくれています。舞台はシリーズが続くことも多いので、一つのカンパニーとしてみんなが仲良くなっているんですよね。DVD発売などのイベントでキャストたちが再び会うことで、途切れることなくキャストたちが結びつき、次の公演につながるので、そういった意味でもいいことだと思っています。

 
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