【インタビュー】「ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~」多部未華子「母には常に反抗していたので“反抗期”はなかったです」(笑)

2017年4月28日 / 15:38

 NHKドラマ10「ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~」が4月14日から始まった。祖母から受け継いだ文具店での代筆業を通して成長していく主人公・鳩子の姿を描くハートフルな人情劇だ。鳩子を演じる多部未華子がドラマへの思いや撮影エピソードについて語った。

鳩子を演じる多部未華子(右)

鳩子を演じる多部未華子(右)

-ドラマの見どころを教えてください。

 たくさんあります。鎌倉の町並みもそうですし、手紙って、普段あまり手にしないと思いますが、手紙やペンの種類など、原作を読んで面白いと思ったところがドラマでもきちんと描かれていたり、人と人のつながりというか、ご近所さんとの絆など、現代では薄れてしまったことが丁寧に描かれています。話はシンプルですが、人との出会い、手紙を代書するという仕事を通して人の人生を見て、自分の過去を振り返ったり、いろいろな生きざまを見て、感じて、鳩子が成長していくところが全体を通しての見どころです。

-1話で祖母役の倍賞美津子さんと激しい“つかみ合い”のけんかをするシーンがありましたが、何かエピソードなどはありますか。

 倍賞さんとは以前にも映画でご一緒させていただきました。今回も家族の役どころでご一緒させていただいてすごくうれしいです。と言っても、ほぼ怒られているシーンばかりですが(笑)。倍賞さんは普段からよく話しかけてくださり、優しく接してくださるので、撮影の序盤に行われたけんかのシーンも、思いっ切り、体当たりで演じさせていただきました。

-ドラマの撮影に当たって、事前にガラスペンを購入されたと聞きましたが。

 原作の中で一番興味がありました。ガラスペンはとてもきれいで、目でも楽しめるので、撮影前に万年筆や筆と共に練習をしてみたいと思いました。それと、実は大学の卒業祝いに先生から頂いたインクを持っていたんです。ガラスペンに使うとは知らず、全く使い道が分かっていなかったのですが、ガラスペンを購入して「これだ!」と思いました(笑)。ちょっとした角度で書けなくなったりするので面白いと思いました。

-書道指導の先生が「多部さんは字がきれいだ」とおっしゃっていたとか。実際の指導はいかがでしたか。

 難しいです。癖もありますし、筆の持ち方、姿勢、紙の位置で、全く違ってくるので苦労しました。一番、難しかったのは小筆です。縦に持たなければならないので、それが慣れなくて難しかったです。撮影で文鎮などの書道の道具を見た時、学生時代以来、目にしていませんでしたので、とても懐かしく思いました。

-鎌倉での撮影はいかがでしたか。

 すごく良くて住みたいと思いました。一歩路地裏に入ってもきれいですし、小さくてかわいいお店もあって、落ち着く感じですよね。観光地でもあり、海も山もあって、住みやすいんだろうなと思いました。

-ロケでは制服姿でギャルを演じていましたがいかがでしたか。

 すごく恥ずかしかったです。でも、みんなに隠していましたが、楽しかったです。

 -監督とは役柄について話し合ったりしましたか。

 鳩子の内面についてディスカッションしたことはありませんでしたが、いつも「大丈夫ですか?」と気にかけてくださいました。監督はとても上品な方で、現場では「さようですか、さようですか」と丁寧な言葉を使う方なので、ドラマも上品な感じになるのではないかと思っていました。

-ベテランの俳優さんに囲まれていましたがいかがでしたか。

 倍賞さんをはじめ、ベテランの皆さんの現場での姿を見ていると勉強になります。倍賞さんや江波(杏子)さんのように優しく声をかけてくださったり、上地(雄輔)さんのように積極的にコミュニケーションを取ってくださったり。いろいろなコミュニケーションの方法があって面白いなと思いました。

-会見で人見知りの話題がでていましたが、多部さんは人見知りなんですか。

 人見知りだと思っています(笑)。撮影初日から上地さんがたくさん話しかけてくれるので楽に話せました。自分から話し掛けることが苦手なので、気さくに話しかけていただけるとたくさん話せる感じがしました。なので、この現場では普段よりたくさん話していると思います。

-これまでもらった手紙で力をもらったものはありますか。

 友人から手紙をもらうことが多いのですが、つい最近、ドラマで共演させていただいた北大路欣也さんから手紙を頂きました。それはもう、とても重みがあり、ぎっしりと達筆で書かれていて、こんな若造にも手紙を書いてくださったことに感動しました。

-鳩子と共通する点は何かありますか。

 特に共通する部分は感じませんでした。というのは、鳩子は複雑な家庭環境で育っていて、劣等感などを感じながら生きています。鳩子に限らず登場人物はどこが陰のある部分を持っているのですが、そういう意味では自分と共通する部分はなかったように思います。

-ドラマでは反抗期の様子が描かれていますが、ご自身には反抗期がありましたか。

 常に反抗していました(笑)。母から言われたことに対して常に疑問に思って反抗していたので、反抗期という“期”はなかったように思います(笑)。ドラマでは鳩子の反抗期が描かれていましたが、先日の撮影では、祖母のカシ子が9歳の鳩子を叱っていました。厳しくするというのも愛情だし、優しい言葉をかけるのも愛情だし、私はまだ子どもがいないので、愛情のかけ方と受け取り方のバランスって難しいんだろうなぁと思いました

-その他に注目してもらいたいところはありますか。

 全話楽しんで見ていただきたいのですが、いろんな人に助けられて生きていくことが描かれていますので、出会う人によって、背負っているものが浄化され、成長する鳩子に注目して見てください。それから絢香さんが歌う主題歌の「コトノハ」の歌詞がとてもすてきなので、歌詞にも注目してほしいです。

第3話から、奥田瑛二(左)と多部未華子

第3話から、奥田瑛二(左)と多部未華子


イベント情報 EVENT

J-POP・ROCK

Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ 2013

オノ・ヨーコ、井上陽水、奥田民生、絢香、山村隆太、ROY、Cocco、元 ちとせ、miwa、TOSHI-LOW×箭内道彦、MONKEY MAJIK、OKAMOTO’S、浅井健一、細美武士、LOVE PSYCHEDELICO、ジョン・カビラ

東京2013/12/7

Willfriends

page top