【映画コラム】男性には考えつかないようなユニークな視点で描かれた『17歳の瞳に映る世界』と『プロミシング・ヤング・ウーマン』

2021年7月22日 / 07:15

変幻自在の脚本とマリガンの怪演が見もの『プロミシング・ヤング・ウーマン』

(C)Universal Pictures

 タイトル通りに、明るい未来を約束された医学生だったキャシー(キャリー・マリガン)は、友人のレイプ事件によって未来を奪われ、事件の当事者たちへの復讐(ふくしゅう)を企てる。

 監督・脚本は、これがデビュー作となった、女優でもあるエメラルド・フェネル。アカデミー賞の脚本賞を受賞したことからも分かるように、前半はシュールなブラックコメディー、中盤はラブロマンス、後半はサイコミステリーと、変幻自在の展開を見せる。

 その中で、時にはかわいく、時には哀れを誘い、時にはグロテスクに映るなど、さまざまな顔を披露するマリガンの怪演が目を引く。

 また、復讐の前段として、キャシーが、女性を性欲のはけ口としか思わない男たちに色仕掛けで近づき、制裁を加えるさまが描かれるが、これを見ながら、同じく、女であることを武器にした復讐劇である山本周五郎の『五辨の椿』のことを思い出した。

 女性の立場を主張する映画に進んで出演し、自らプロデュースもしているマーゴット・ロビーが、この映画の製作者としても名を連ねているのを見て、なるほどと思った。(田中雄二)

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