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『スター・ウォーズ』シリーズ10年ぶりの新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が公開された。
本シリーズは、劇場公開第1作の『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(77)以来、遙かかなたの銀河系で繰り広げられる邪悪な力と抵抗軍との戦い、そしてスカイウォーカー家の愛と喪失の年代記としてこれまで六つの作品が作られた。
3年前、シリーズの創作者ジョージ・ルーカスからディズニーが製作会社を買収。本作は新たなる3部作の第1作として『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(83)から30年後の時代設定で製作された。監督は新たな『スター・トレック』シリーズも担当したJ.J.エイブラムスに白羽の矢が立った。
本作の中心人物は、家族を知らず、砂漠の惑星で孤独に生きるレイ(デイジー・リドリー)。彼女が戦いの中で成長していく姿が物語の核となる。強い女性が主人公というのは今の時代を象徴する反面、最初の『~エピソード4~』から40年近い時が流れたことによる世相の変化も感じさせる。
ほかにも、レイと行動を共にする迷える兵士フィン(ジョン・ボイエガ)、フォースの暗黒面の担い手カイロ・レン(アダム・ドライバー)、レジスタンスのパイロットのポー(オスカー・アイザック)、そして新型ドロイドのBB-8といった魅力的なニューキャラクターが創造された。
その一方、音楽は言わずもがなのジョン・ウィリアムズ、脚本は『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(80)と『~エピソード6』を手掛けたローレンス・カスダンが担当。旧3部作へのオマージュをたっぷりと込めながら、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)、レイア姫(キャリー・フィッシャー)、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)のその後も描く。もちろん、おなじみのC-3PO、R2-D2、チューバッカも登場する。
つまり、本作は新旧どちらのファンが見ても楽しめるように作られているのだ。とは言え、さまざまな事情もあり、ここでは多くは語れない。ぜひ映画館で、フォースの力を自分の目で確かめてほしい。(田中雄二)