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世界中の観客を感動の渦に包み込んできたディズニー&ピクサーの「トイ・ストーリー」シリーズの人気キャラクター・バズの原点を描く『バズ・ライトイヤー』が7月1日(金)から公開される。
“おもちゃのバズ”は、実はアンディの大好きな映画の主人公だった、という本作の監督は、これまで「トイ・ストーリー」シリーズに深く関わってきたアンガス・マクレーン。今回バズのルーツを描くに当たって、さまざまな角度から、バズ・ライトイヤーというキャラクターを見つめ直した。
そして、これまで描かれた中で、自分が一番面白いシーンだと感じたもの、また、多くのファンからも愛される「バズが自分を本物のスペース・レンジャーだと思い込んでいた一面」をヒントに、キャラクターを構築したことを明かした。
マクレーン監督は、今回の物語を描く上で、「なぜバズは人々に愛されるのか?」を最初に考えたという。
「バズ・ライトイヤーの物語を描くと決めた時点で、僕らは“おもちゃ”である彼の本当の性格、彼がなぜ人々に愛されるのかを再発見しました。彼は自分が置かれた環境に立ち向かう人。別の言い方をすれば、彼はいつも現実に納得できない人です。『トイ・ストーリー』で、バズは自分を本物のスペース・レンジャーだと思い込んでいました。このように環境に逆らっているときが、彼は一番面白いのです。というわけで、バズがどんなキャラクターなのかがはっきりし、今回の物語のスタート地点が分かりました」と語った。
シリーズ1作目の『トイ・ストーリー』(95)で、主人公アンディへの誕生日プレゼントとして登場したバズ。自分のことを、おもちゃではなく、本物のスペース・レンジャーだと思い込んでいるバズは、ウッディからおもちゃである事実を明かされても、それを信じることができず、現実に納得しない頑固な面を見せる。その後、バズは自分がおもちゃであることを受け入れ、仲間たちと共に、さまざまなピンチを乗り越えていくことになる。
『トイ・ストーリー2』(99)のバズは、おもちゃマニアのアルに誘拐されたウッディを助けるべく計画を立てるも、その目的地は到底おもちゃが移動できる距離ではなく、他の仲間は不安を抱く。
だが、バズは「ウッディは命がけで私を救った。彼の友達であれば同じことをせねば」と、ためらうことなく行動し、仲間思いの一面をのぞかせた。このように、シリーズを通して、さまざまな環境や現実に立ち向かうバズの姿が描かれ、そんな彼の性格が、観客から長年愛され続けてきたのだ。
おもちゃバズのそんな一面を、物語のスタート地点の参考にした本作では、スペース・レンジャーのバズ・ライトイヤーは、自分の力を過信しために、1200人もの乗組員を危険な惑星にとどまらせる羽目になる。
仲間たちはその現実を受け入れるが、バズは自身のミスを決して許すことができず、全員を地球に帰還させるために何度も危険なハイパー航行に挑む。そんな中、バズが不時着したのは“62年と7カ月と5日”がたった世界だった。62年後の世界に存在する、新たな仲間と思いもよらぬ敵、果たしてバズの運命は…。