エンターテインメント・ウェブマガジン
「先週の神回!」というタイトルでコラムをスタートさせた以上、今期の“神アニメ”の呼び声高い作品を、放送中に挙げておかないわけにはいかないだろう。日本だけでなく、海外でも大ブレーク中の「進撃の巨人」だ。
最終回の一歩手前となる第2話「慈悲―ストヘス区急襲(2)―」では、女型の巨人を捕獲するべく、調査兵団が一大作戦を決行。主人公エレンの葛藤と決断、そしてこん身の一撃までが、迫力の市街戦と並行して怒とうの勢いで描かれ、いや応なしに盛り上がる展開を見せた。関連ツイートも関東圏だけで放送中に1万2000回以上つぶやかれ、クライマックスと呼ぶにふさわしい回となった。
見どころの多いエピソードだが、やはり立体機動装置による戦闘シーンのすさまじさが白眉と言えるだろう。女型の巨人の進撃を止めるべく、サーカスばりの連携技や、低空スレスレで(しかも地面に対して横体勢で!)飛び掛かるミカサなど、映画『スパイダーマン』シリーズに勝るとも劣らない、空中アクションのつるべ打ちには思わず目がくぎ付けになってしまう。
イベントでプロデューサーが語ったところによれば、本作には通常の作品のおよそ倍のスタッフが投入されているとのこと。しかしアニメの制作現場とは常に人手とスケジュール不足に悩まされるもの。ましてこれだけのアクションを描く「進撃の巨人」ともなれば、制作現場が劇中の調査兵団のような修羅場であることは想像に難くない。そのことを重ね合わせると、我々は単にフィクション上の戦いを見ているのではなく、その作品を背負って、現実に戦っている人々のあがきを目撃していることになる。だからこそそれが鬼気迫る映像として伝わり、我々はそれを「神回」と呼ぶ。原作マンガが今も連載中なだけに、ひとまずの決着が最終回でどのように描かれるのか気になるが、いずれにせよ見届けておくべき熱量のアニメであることは間違いない。(野口智弘)
ドラマ2025年10月21日
timeleszの橋本将生が主演するドラマ「ひと夏の共犯者」(テレ東系)が毎週金曜深夜24時12分~放送中だ。本作は、大学生の主人公・岩井巧巳(橋本)が、推しのアイドル・片桐澪(恒松祐里)との夢のような同居生活を送るうちに、彼女の中にもう … 続きを読む
ドラマ2025年10月20日
1972年、本土復帰を間近に控えた沖縄で、100万ドルの米ドル札を積んだ現金輸送車が襲われ行方を絶った。琉球警察は本土復帰特別対策室を編成。班長には、警視庁派遣から沖縄に戻って来た真栄田太一が任命される。班員は、同級生でありながら真栄田を … 続きを読む
映画2025年10月17日
伝説の警察犬を父に持つオリバーとそのハンドラーを務める鑑識課警察犬係の青葉一平(池松壮亮)のコンビ。だが、なぜか一平だけにはオリバーがだらしない着ぐるみのおじさん(オダギリジョー)に見えており…。 この奇想天外な設定と豪華キャストが繰り … 続きを読む
映画2025年10月17日
『秒速5センチメートル』(10月10日公開) 1991年、春。東京の小学校で出会った遠野貴樹(上田悠斗)と転校生の篠原明里(白山乃愛)は、互いの孤独を癒やすかのように心を通わせていくが、卒業と同時に明里は栃木に引っ越してしまう。 中学1 … 続きを読む
映画2025年10月16日
世界的に有名な天才浮世絵師・葛飾北斎。その北斎と長年生活を共にし、自らも絵師“葛飾応為”として名をはせた娘・お栄の生きざまを描いた『おーい、応為』が10月17日から全国公開となる。劇中、北斎(永瀬正敏)の弟子の絵師“魚屋北渓”として知られ … 続きを読む