小手伸也、「映像ではテンションの7割しか出していない」 リミッターを解除して臨む舞台初主演作「コテンペスト」

2026年4月25日 / 08:00

 小手伸也が舞台初主演を務める「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」が、6月27日から上演される。公演に先立ち、小手が取材に応じ、本作への思いを語った。

小手伸也 (C)エンタメOVO

 本作は、シェイクスピアの最後の作品「テンペスト」の設定を現代に置き換え、大胆に翻案した復讐(ふくしゅう)コメディー。脚本・演出を村上大樹が務め、鈴木保奈美、片桐仁ら豪華共演者が顔をそろえる。

 タイトルに「俺もそろそろシェイクスピア」とあるが、実は、王道のシェイクスピア作品には出演したことがなかったという小手。本シリーズの企画意図について、「シェイクスピアは、演劇人における最重要コンテンツのひとつです。なので、演劇人のたしなみとして、一度はやっておきたい。必修科目を履修しないまま人生を終えるわけにはいかないという気持ちがありました。そこで一念発起して向き合おうと思ったのが、この企画の始まりでした」と明かす。

 しかし、脚本・演出にナンセンスでポップな笑いを得意とする村上を迎えたこともあり、「『テンペスト』をやろうと決まったときに、村上が『コテンペスト』というタイトルを思いついてしまったみたいなんです。そうして、気づけばこうなっていて…」と当初の企画とは方向性がずれてきたのだとぼやいてみせた。

 本作はモチーフとなった「テンペスト」とは設定も大きく変わり、地方のとある百貨店を舞台にした物語だ。小手が演じるのは、窓際社員の内木弁慶。あだ名は「妖精おじさん」。この妖精おじさんが、左遷されたことに怒りを燃やす諸星雷電と共闘し、ナンセンスな復讐を画策する。

 そうした物語について、小手は「原作では、復讐をする王様が主人公ですが、この作品では本来、王様の復讐を手伝わされていた妖精エアリアルを主人公にしています。次々と復讐を企てる中で、自分の立場に嫌気がさした妖精おじさんが、復讐する側にもされる側に対しても復讐をして、主人公の立場を奪っていくという多層的な構造になっていて、それはある意味では社会性を秘めた物語でもあります。当然ドタバタではあるんですが、非常に含蓄に富んだコメディーになっていると思いますし、『テンペスト』を知らなくても面白く見ていただけるのではないかと思います」と言及した。

 数々のヒットドラマに出演し、映像作品でも活躍している小手だが、舞台は小手にとって長年、活動の中心としてきた場だ。改めて、舞台でのお芝居について尋ねると、「こうしたことを言ってしまうと、誤解を生むかもしれませんが、映像における僕は、テンションの7割しか出していないんですよ。感情の振り幅にせよ、表現のどぎつさにせよ、笑いの熱量にせよ、7割を超えると、映像ではうるさすぎる。やはりバイプレーヤーの矜持(きょうじ)としては、作品のリアリティーレベルや映像全体のバランスを大事にしたい。なので、それ以上は出せないという自分の中のリミッターを設定しているんです。ですが、生の舞台はその限りではない。客席との相乗効果で僕はいくらでも爆発できますし、びっくりするほどの迫力を味わっていただけます。生の方が生きがいい、新鮮な小手伸也を味わえますから。映像では絶対に体験できないコメディーをお届けする自信があるので、興味本位で構いませんから、ぜひ劇場に足を運んでいただければと思います」と熱く語ってくれた。

 「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」は、6月27日(土)~7月7日(火)に東京・本多劇場、7月17日(金)~19日(日)にCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで上演。

「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」


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