ジョン・レノン、ソロAL『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』のアルティメイト・コレクション発売決定

2024年5月16日 / 09:00

 『イマジン』(2018年)、『ジョンの魂』(2021年)に続き、ジョン・レノンによる4作目のソロ・アルバム『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』のアルティメイト・コレクションがリリースされることが決定した。

 『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』のアルティメイト・コレクションは、デジタル、2CD、2LPから、6CDとブルーレイ2枚組のデラックス・ボックス・セットまで、さまざまなフォーマットで発売され、スーパー・デラックス・エディションは、世界中で1,100セットのみ限定販売となる(UNIVERSAL MUSIC STORE限定/輸入盤のみ)。

 2024年7月12日の発売に先立ち、「マインド・ゲームス」(エヴォリューション・ドキュメンタリー)が先行配信された。

 1973年10月29日にアメリカ、11月16日にイギリスでリリースされたジョン・レノンの4枚目のソロ・アルバム『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』は、ヨーコ・オノのアルバム『空間の感触』に参加したミュージシャンたちと共に、米ニューヨークのレコード・プラントでレコーディングされた。

 『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』の楽曲制作は、レコーディングと同じくらい素早く行われた。ジョンはスタジオに入るわずか2週間前の1973年7月16日の週に一連の新曲を書き上げていた。レコーディングは8月1日開始で5日に終了。8月6日~16日にオーヴァーダブが行なわれ、8月21日から9月18日にかけてミキシング、9月19日~21日にマスターテープが制作された。このアルバムはジョンがセルフ・プロデュースし、ヨーコがプロデュースを手伝ったもので、フィル・スペクターが実権を握らなかった初めてのソロ・アルバムとなった。エンジニアはロイ・シカラとダン・バービエロで、セッションの終盤にアシスタントとしてスタジオ入りした若きジミー・アイオヴィンがスタジオ作業を手伝った。

 『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』は発売後、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で9位、英国で13位を記録。このアルバムからリリースされた唯一のシングル「マインド・ゲームス」は、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で18位、全英で26位を記録している。

 1973年、当時33歳のジョンは、個人的にも、そして政治的にも激動の真っただ中にいた。アメリカ移民局との数年にわたる強制送還を巡る係争が続く一方で、彼の反ニクソン運動、反べトナム戦争活動、そして1972年のアルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に込められた政治的なメッセージによって、彼は当選したばかりのリチャード・ニクソンの標的となり、FBIに監視されるまでになっていた最中の、1973年8月に一流のセッション・ミュージシャンたち(冗談でプラスティック・U.F.オノ・バンドと名付けられた)を引き連れて米ニューヨークのレコード・プラントに入った。

 友人のドラマーのジム・ケルトナーが、ギタリストのデヴィット・スピノザと共に、ピアニストのケン・アスチャー、ベーシストのゴードン・エドワーズ、ペダル・スチール奏者の“スニーキー”ピート・クレイノウ、サックス奏者のマイケル・ブレッカー、ドラマーのリック・マロッタ、バッキング・ヴォーカリストのジョセリン・ブラウン、クリスティン・ウィルトシャー、エンジェル・コークリー、そしてキャシー・マルらを集め、ジョンはこの異常な状況下での活動期間に、愛、失恋、平和、精神性、社会的不正義といったテーマを探求する、非常に個人的で内省的なアルバム制作に没頭し、『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』を1973年に発表した。

 今回ヨーコ・オノの完全な許諾を得て、この作品の制作とクリエイティブ面を監修したショーン・レノンがプロデュースしたアルティメイト・コレクションは、【グラミー賞】を3度受賞したエンジニアのポール・ヒックス、ミキサー/エンジニアのサム・ギャノンとロブ・スティーヴンスなど、『イマジン』と『ジョンの魂』のアルティメイト・コレクションと同じ音響チームが携わっている。

 「ジョンが伝えたかったのは、私たちはみんな心理ゲーム(マインド・ゲーム)をしているということ。でも、もし私たちがマインド・ゲームをすることができるのなら、それでポジティブな未来を作ったらどうだろう――ポジティブなマインド・ゲームになるように。“マインド・ゲーム”は信じられないほど強い曲なの。当時は、この曲の時代が来る前だったから、人々はこのメッセージをよく理解できなかった。今なら皆が理解してくれるはず。当時は、自分たちがマインド・ゲームをしていることにも気づいていなかったと思う」とヨーコ・オノは語っている。

 すべてのトラックは、15本のオリジナル2インチのマルチトラック・セッション・テープから、最新の192-24デジタル・トランスファーを使用して、一から完全にリミックスされている。アルティメイト・コレクションには、未発表のアウトテイクなどに加え、アーカイヴの1/4インチのオープンリール、カセットテープ、ビデオテープからの未発表音源が追加収録されている。

◎リリース情報
アルバム『マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)』
2024/7/12 RELEASE


音楽ニュースMUSIC NEWS

“ブラス×アイドル”を融合したCiON、Zeppワンマンのレポート到着 対バンツアー&メジャー2nd SGリリースも決定

J-POP2025年8月18日

 5人組ガールズユニットCiON(シーオン)が8月16日に神奈川・KT Zepp Yokohamaにてワンマンライブを開催した。  CiONは栞音(Vo)・愛佳(Vo)・佳子(Sax)・聖奈(Euph&B.Tp)・杏実(Pf)、2人 … 続きを読む

【深ヨミ】僕が見たかった青空『視線のラブレター』の初週販売動向を過去作と比較調査

J-POP2025年8月18日

 2025年8月13日公開のBillboard Japan週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”(集計期間:2025年8月4日~8月10日)で101,372枚を売り上げて2位を記録した僕が見たかった青空『視線 … 続きを読む

ザ・ウィークエンド、ビヨンセ&ブルーノ・マーズの記録を破り史上最大のR&Bツアーに

洋楽2025年8月18日

 ザ・ウィークエンドが、現在進行中の【アフター・アワーズ・ティル・ドーン・ツアー】が終盤に差し掛かる中、新たなボックススコア記録を樹立した。米ビルボード・ボックススコアに報告された数値によると、このワールドツアーは2022年に始まって以来、 … 続きを読む

マライア・キャリー、米ビルボード・チャートについて率直に語る

洋楽2025年8月18日

 マライア・キャリーが、米ビルボードのチャートについてどう思っているのかを率直に明かした。  米ピッチフォークが現地時間8月14日に公開した「Over/Under」という動画の中で、これまで数々のチャートを席巻してきた彼女が、楽曲やアルバム … 続きを読む

ELLEGARDEN、アニメ『ONE PIECE』OP主題歌「カーマイン」MV公開

J-POP2025年8月18日

  ELLEGARDENが、最新曲「カーマイン」のミュージックビデオを公開した。   今作のミュージックビデオでは、エキストラとして集まった約300人のファンの協力のもと、リアルなライブシーンが収録されているそうだ。   2022年にリリー … 続きを読む

Willfriends

page top