<ライブレポート>遊助、4年ぶりのフルライブで会場いっぱいに咲かせた笑顔の花

2023年9月30日 / 18:00

 遊助が、2023年9月23日神奈川・神奈川県民ホールにて【遊助 LIVE TOUR 2023】のツアーファイナルとなるワンマンライブを行い、2時間半にわたる熱演で会場に集まった大勢のファンと共に全国ツアーを締めくくった。

 7月19日埼玉を皮切りに全国6都市12公演をまわったこのツアーは、4年ぶりとなる声出しOKのフルライブ。待望のライブとあって、crew(遊助ファンの総称)のテンションも高く、開演直前に客席から起こった「かっとばせー!遊助!」コールがあっという間に会場中を広がる中、いよいよ開演。和風のステージセットに設置されたスクリーンに “一期一笑” の文字が映し出され、上段のステージで格子柄の襖が開くと、ド派手な着物衣装の遊助が登場して、「一笑懸命」でライブがスタートした。和の旋律とリズムに乗せて歌いながら、バンドとダンサーが待つステージへと降りると、「ファイナルへようこそー!みんな歌ってくれ!」と煽る遊助に、「ソイヤ!ソイヤ!」と大声で応えるファンたち。たたみかけるように「雄叫び」へと続き、合いの手と色とりどりのペンライトで埋め尽くされる客席、次々と衣装チェンジしてステージ狭しと動きまわる遊助、会場は早くもカオスといった様相だ。

 「どうもこんにちは、遊助です!足を運んでいただきありがとうございます!何千人いようと1対1で最高のキャッチボールしたいと思います!4年ぶりのフルライブ、今日はファイナル。最後までよろしくお願いします!隅々まで愛が届くようにこの曲をお届けします」と歌ったのは、「たんぽぽ」。柔らかな演奏と優しい歌声が会場を包み込んだ。オートチューンのかかったボーカル、ラップを交えて新解釈を聴かせた米米CLUBのカバー「浪漫飛行」、アコースティック・ギターを弾きながら、内面の葛藤を歌う「砂時計」と、曲ごとに様々な表情を見せる。そんな表現力、芸達者ぶりが遺憾なく発揮されたのが、途中、DJ N.O.B.Bとの芝居コーナーで大いに爆笑させた「Pom Pom」から「イナヅマ侍」へと続くセクションだった。被り笠でミステリアスに魅せた「イナヅマ侍」では、4つ打ちのEDMとラウドなギターサウンドが融合した重厚感のあるサウンドが興奮を煽り、先ほどの芝居で見せた“オリジナリティマン”のユーモラスな姿と同じ人物とは思えないクールなカッコよさがあった。

 「4年ぶりのマスクなしで、みんなの表情が見えて本当に幸せです」と客席を見渡す遊助。「こうやって最高の空間に俺も入れてもらって幸せだから、みんなに負けないぐらい俺も頑張ります。これからも楽しいことのために、大切なものだけ握りしめて頑張って行きましょう。そう思って作った曲です」とのMCから、「ブランコ」へ。ラップからのこみ上げるメロディが胸に迫る。途中、グッと来たのか歌が途切れる場面もあった。「ライオン」に続いて、“あなたへ”の文字がスクリーンに映し出された、この4年間の想いを吐露したメッセージと共に自ら聴かせたピアノソロ演奏には、万雷の拍手が贈られた。ピアノを弾きながらバンドが加わった「僕だけの love story」へと続き、遊助とファンを繋ぐ強い絆を感じさせた。

 ダンサーのパフォーマンスを挟んで、キックボクシングスタイルで登場した遊助は、トレーナーに向かってミット打ちを披露。パンチ、キックの強烈な打音にバンドのリズムが加わり、「遊 are the one」へと繋がる演出に驚嘆の声が集まり、「チャンピオン」で一気に会場の興奮が高まった。スモークが立ち昇り、遊助の歌声に「ダー!!」と応えるCrewたち。ダンスチューン「Yellow Bus」でも、コール&レスポンスに乗って「かかってこいや!」とものすごい音量の声がステージの遊助に返って行く。「ミツバチ」では黄色いライトが飛び交って、ステージ狭しと動き回る遊助。大盛り上がりのライブアンセム連発を終えると、MCへ。

 「いつか、世代とか立場を越えてこういう楽しいライブができたらいいな、絶対やるっていうちょっとの自信と、みんなにアドバイスを受けながらここまでやってきました。(アーティストデビューから)15年経った今でも、家族二世代、三世代で来てくれる人、もちろん1人で遠くから足を運んでくれる方もたくさんいて、そして今日初めて来てくれている人。俺の曲を聴いたことがなくても、こうやっていつかみんなが笑顔を見せてくれる日がくるって信じてこれたのは、今日まで頑張ったみなさんのおかげです。本当に今日、笑顔を見せてくれてありがとうございます。理想の景色、マジでありがとうございます!15年かかっちゃったけど、やってよかったわ」

 しみじみと語り、本編最後の曲「僕らの時代」を歌い上げた。再びの「かっとばせー!遊助!」コールに応えて、「V(ボルト)」で勢いよくアンコール開始。9月13日(水)にリリースされた34枚目のシングル『全校集会』の表題曲では、チャイムの音から迫力満点の演奏が飛び出して、アンコールになってもまったく衰えないパワフルな歌声を聴かせた。同シングルに収録された、THE BOOM「風になりたい」をサンプリングカバーした「風になりたい~海風~」を披露すると、ライブはクライマックスへ。

 「2023年の夏が終わるぞー!このままみんなで飲みに行こうか?乾杯してえ~!そうだ、乾杯しよう!」と、ステージドリンクを掲げる遊助とペットボトルなどを持ったCrewで乾杯。そして、最後に歌われたのは「ひまわり」。スクリーンにひまわりのアニメーションが映し出され、4年ぶりとなる大合唱で一体となって、客席一面が思い思いのひまわりの花と笑顔で埋め尽くされた。「ありがとうございました!また来年、15周年楽しみにしていてください!」そう告げて遊助がステージを後にすると、スクリーンには改めて感謝の言葉が綴られ、最後に「永遠によろしく!」と映し出されて、ツアーファイナルは鳴りやまない拍手に包まれながら終了となった。

Text:岡本貴之

◎公演情報
【遊助 LIVE TOUR 2023】
2023年9月23日(土) 神奈川県・神奈川県民ホール

<セットリスト>
1. 一笑懸命
2. 雄叫び
3. Take me out to the ball game~あの・・一緒に観に行きたいっス。お願いします!~
4. たんぽぽ
5. 浪漫飛行
6. 砂時計
7. タイムマシーン
8. Pom Pom
9. イナヅマ侍
10. ブランコ
11. ライオン
12. 僕だけの love story
13. 遊 are the one
14. チャンピオン
15. Yellow Bus
16. ミツバチ
17. 僕らの時代
EN1. V(ボルト)
EN2. 全校集会
EN3. 「風になりたい~海風~」
EN4. ひまわり

 


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