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ミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」が、9月9日から上演される。本作は、19世紀末に英国ロンドンで発生した、通称“ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)”による猟奇連続殺人事件をモチーフに、チェコ共和国でミュージカルが創作され、それを原作に韓国独自のアレンジを施したミュージカル。今回が日本版としての初上演となる。主人公の外科医ダニエルをWキャストの小野賢章と共に演じ、数々のミュージカル作品で目覚ましい活躍を見せる木村達成に、本作の魅力や出演に当たっての心境を聞いた。
オリジナルの韓国版が初来日したときの公演を観劇された方から、「歌が素晴らしく、拍手が鳴りやまなくて、ショーがストップした」と聞きました。その話を聞いて、僕も、より頑張らなくてはという気持ちでいます。演出の白井晃さんとは、音楽劇「銀河鉄道の夜2020」でもご一緒させていただいたので、白井さんが演出されるということはとても心強いです。
実際に起きた未解決事件をモチーフにしていて、全くのフィクションではないところが心に刺さっています。ですが、単なるミステリーではなく、事件解決の糸口の中にも、愛というテーマも詰まっています。愛をテーマとした作品は多いですが、僕なりにこの作品の中での「愛」を見付けていきたいと思います。
白井さんが、ミュージカルではどのような演出をされるのか、すごく楽しみにしているので、僕自身も白井さんの要望に応えられるように、歌い方のバリエーションを増やしたり、歌唱力をアップさせていきたいと思います。
僕が演じるダニエルは、アメリカからロンドンにやってきた外科医という役どころですが、ビジュアル撮影では、当時の時代背景に合わせた、しっかりとした身だしなみの衣装での撮影になりました。衣装は何パターンが用意していただいて、その中から僕自身が選ばせていただきました。衣装を選ぶところから、自分のプランニングや、ダニエルという役作りが始まっていくのかなと考えると、その選択で合っているのかどうか、皆さんがビジュアル写真を見てどのようなイメージを持たれるのか、少し怖かったです(笑)。ビジュアル写真ってすごく大事だと思うんです。ビジュアルから得たイメージを持ってお客さまは舞台を見に来られるじゃないですか。その反響が自分の耳にまだ入ってきていないので、怖いという気持ちもあります。
職業に対する偏見が一切なく、人をしっかり見ている純粋な人だと思います。その一方で、医者としてのプライドというものが果たしてあるのだろうかとも思っています。
舞台では、役を全身で表現していますが、映像作品では、少ない所作などでその役を表さなければいけないと強く感じました。なので、より繊細に自分の立ち回りを考えなきゃいけないんだとテレビの画面越しに見ながら学びました。
具体的にどうするということは考えていませんが、いつかこの経験がどこかで糧になると思っているので、この経験をしっかり刻んで、今後も頑張っていきたいです。
6月に大千秋楽を迎えた舞台「魔界転生」も緊急事態宣言で一部が休演となってしまいましたが、改めてお客さまの拍手が聞けたときの喜びは感無量でした。お芝居をするだけならば、役者同士が心を交わしながら演じれば成立するものだと思いますが、役者としてはやはりそれを見てもらいたい。役者という仕事は、もちろん、自分のためにやっていることではありますが、そこで作り上げたものをお客さまに届けなければ意味がないんだと考えることが増えました。もちろん、コロナ以前も舞台に立ち、お客さまのために演じるという気持ちはありましたが、よりいっそう、それが血の通った言葉になったという感じがします。
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