【インタビュー】映画『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』川島明&井上裕介「原作ファンの方、僕らの声は思っている以上に聞き逃せるので、安心して下さい(笑)」

2021年6月29日 / 06:09

 人気コミック『七つの大罪』を映画化した『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』が、7月2日から全国公開される。本作は、人と人ならざる者の世界が分かれていなかった古の時代を舞台に、七人の大罪人により結成された王国史上最凶最悪の騎士団〈七つの大罪〉が、世界の危機に立ち向かっていく姿を描くヒロイックファンタジー。原作者の鈴木央が、現在放送中のTVアニメに続く“最終章のその先”を描き下ろしたオリジナルストーリーとなっている。本作で、ゲスト声優として魔神役の声を演じた麒麟の川島明と、NON STYLEの井上裕介に、映画の見どころやアフレコに挑戦した感想を聞いた。

井上裕介(左)と川島明

-まずは、オファーを受けたときのお気持ちをお聞かせください。

井上 この世界に入って声優のお仕事をすることが夢の一つだったので、夢がかなったなという幸せな思いでいっぱいでした。劇場版のアニメの声は初めてなので、本当に光栄です。

川島 実は去年の秋頃にオファーの話を聞いて、「マジですか、やります!」と即答してから、音沙汰がなくなったので、また何か問題が起きたんじゃないかなと思っていたんです(笑)。原作をめちゃくちゃ読んでいる作品だったので楽しみ過ぎて、怖くてマネジャーに確認もできずにいました。でも、たまらん気持ちになって聞いたら「『七つの大罪』、1カ月後に入っています」と言われたので、内心で「やったー!」と思って、無事にアフレコを迎えられました。名誉です。

-お二人が演じた魔神のキャラクターは、原作者の鈴木央さんが、お二人をイメージして描き下ろしたそうです。ご自身が演じた魔神のビジュアルを見た感想はいかがですか。

川島 めちゃくちゃうれしかったです。僕の方は、「川島がムキムキになったら」という感じの絵で、僕よりも首が3倍ぐらい太かったので、相当低い声で頑張りました。

井上 僕のキャラクターは、劇中では全身が映ることはないんですけど、全身を見ていただくと、魔神でありながらも鬼のピエロ感があるので、僕の陽気さとかポジティブ感をピエロっぽい衣装で鈴木先生が表現してくれたのかなと思います。劇中では、かわいいとんがりブーツがギリギリ見えるか見えないかぐらいなので、ぜひ全身のビジュアルを楽しんでほしいです。

-魔神らしさを表現するために、事前に準備はしましたか。

川島 過去にアフレコのお仕事をさせてもらったときに精いっぱいの低い声を作って行ったところ、「そんなに存在感を出さなくていい」と怒られたことがあったので、いい意味で作らず、プレーンな白ご飯の状態で行きました。「駄目なことがあったら、全部すぐに言ってください、全部言う通りにします」と言って監督に託したのですが、びっくりするぐらいに2人共、NGが出ました(笑)。

-アフレコは難しかったですか。

井上 こんなにもアニメと自分の口が合わないかと苦労しました。普通のしゃべり言葉なら句読点を入れないなというところに、アニメでは句読点を入れるので、21年芸人をやっていても、全く見ていた世界が違うんだなと思いました。漫才のときのセンターマイクの使い方とは、明らかに違いました。

川島 本番が始まったらガチガチで、お互い4回ぐらい「落ち着いてください」と言われました(笑)。梶裕貴さんのメリオダスの声を聞いていたらすごくて、このプロの声に合わせなあかんのかと思って一瞬目指しましたけど、完全に無理なので、楽しく伸び伸びとやらせてもらいました。

-アニメ好きで知られるお二人ですが、『七つの大罪』はどんなところが魅力ですか。

井上 多くのアニメ作品は主人公が善人、敵は悪者ですけれど、『七つの大罪』は主人公たちが善人なのか悪者なのかが分からないままスタートして、読み進めていくと、いい部分もあれば悪い部分もある。Aさんから見たらいいやつだけど、Bさんから見たら悪いやつだというような、自分たちのリアルな世界の人間関係とつながる部分があるところが魅力だなと思います。

川島 脇役がいないところがすごいなと思います。主人公のメリオダスを、ほかのみんなが支えるのではなくて、漫画やアニメのシーズンによっては、マスコット役だと思っていたやつがキーを握っていたり、最近あの人、影が薄いなという人がいない。そういう意味では、自分の心境とか年齢でも感情移入するキャラが変わる作品だなと思います。

 
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