【インタビュー】舞台「3年B組 皆川先生~2.5時幻目~」皆川猿時&荒川良々&演出・細川徹が送る学園もの「お客さんを笑わすことだけを考えて作っています」

2021年5月27日 / 08:00

 皆川猿時と荒川良々が3年振りにタッグを組む舞台「3年B組 皆川先生~2.5時幻目~」が、6月17日から本多劇場で上演される。本作は、2016年上演の舞台「あぶない刑事にヨロシク」、18年上演の舞台「さらば!あぶない刑事にヨロシク」に続く、皆川・荒川コンビによる作品。作・演出を“見た後に何も残さないバカ”にこだわったコントユニット「男子はだまってなさいよ!」を主宰する細川徹が務める。皆川と荒川、そして演出の細川に、本作の見どころを聞いた。 

(左から)荒川良々、皆川猿時、細川徹

 -今回は、学園ものということですが、学園を舞台にしようと思ったきっかけを教えてください。

細川 僕は、劇団に所属しているわけではないので、同じメンバーで違う作品をやるということがないんですが、それをやってみたかったというのがまずありました。学園を舞台にしたのは、プロデューサーの長坂(まき子)さんからのアイデアです。

-「学園もの」を提案されたときには、違和感なくやってみようと?

細川 自分だけだと絶対やらないことですが(笑)。

皆川 絶対やろうとは思わないですよね。まあ、言われたからやるかって感じ?(笑)。

荒川 嫌々なんですか(笑)?

細川 (笑)。自分の発想にないから新鮮ですよね。

-今回はどのような作品になりそうですか。

細川 稽古場でストーリーが変わっていくので、きっと今回も大きく変わっていくと思いますし、僕の頭の中のものを具現化しようという発想は、全くないんです。なるべく、どうでもよくて面白いことをやりたいので、稽古場でも雑談をしたり、みんなでアイデアを出しながら、面白いかどうかで作っていく形になると思います。

-ビジュアルはどんなイメージで撮影したのですか。

細川 タイトルに「2.5時幻目」とありますが、まさに2.5次元っぽい感じで作りました。このキャストたちがあまりやらないことをやろうと思って、それでとりあえず、2.5の芝居だろう、と。そこで、2.5っぽいチラシがいいなと思ってこうなりました。多分、普通にやったらダサくなると思うんですが、皆川さんと荒川くんが真ん中にいることで、わざとやっているんだということが伝わると思います(笑)。

皆川 細川さん、2.5次元の舞台をちゃんと見たことあるんですか。

細川 ほとんどないんですよ(笑)。この芝居を見に来る人はきっと見ている人が少ないと思うんで、興味がない人でも楽しめる、何となくの2.5らしさを追求したいと思います。おじさんたちが、わりと真面目に2.5をやるシーンは楽しめると思います。

-皆川さん、荒川さんも、「なんとなく2.5次元」をイメージして撮影したのですか。

荒川 僕も見たことはないので、イメージで。

皆川 撮影のときは、2.5次元のチラシを見せてもらいながら「これで」と言われてやりました。

細川 でも、それらしくなっていますよね。チラシが一緒に並んでいたら、遠目には分からないと思います(笑)。

-今回、新メンバーとして乃木坂46の清宮レイさんが出演しますが、清宮さんをキャスティングした理由は?

細川 学生らしい人がいないので、1人ぐらい強烈に学生らしい人を入れようということでお願いしました。優等生っぽい子がいるといいなと思ったんですが、バランスがあまりにも…ですね(笑)。

荒川 おじさんとおばさんだけだからね(笑)。

-清宮さんにはどんなことを期待していますか。

細川 学園ドラマの雰囲気を表現できるのは清宮さんしかいないので、期待は大きいです。このままでは、おじさんばかりで学園ドラマに見えないですから。清宮さんがドラマの空気を作らなければいけないので負担は大きいとは思いますが、その空気感には期待しています。

-出演者は先生役も生徒役もやるのですか。

細川 基本は皆川さんが先生で、荒川くんやほかのメンバーは生徒が多いかと思います。生徒たちが、皆川先生を振り回す感じですが、振り回し過ぎないよう気をつけつつやります。毎回、皆川さんは熱を出したり、肉離れを起こしたり、何かがあるんですよ。前回は肉離れでしたね。

皆川 演出で「走れ」とも言われてないのに走って肉離れです(笑)。自分でも良くないと思うのですが、動いて間(ま)を埋めてしまうんですよね。どこかに負荷をかけないと、ばかなものが成立しないんじゃないかと思って、ついやってしまうのですが、もう50歳になるので、そういうのもやめようと思います。

荒川 でも、本番が始まったらやっちゃうんでしょ。運動会のお父さんのリレーと一緒ですね(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

広瀬すず「この女性たちの化学反応は一体何なんだという、すごく不思議な感覚になります」『遠い山なみの光』【インタビュー】

映画2025年9月9日

 ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロが自身の出生地・長崎を舞台に執筆した長編小説デビュー作を、石川慶監督が映画化したヒューマンミステリー『遠い山なみの光』が9月5日から全国公開された。1950年代の長崎に暮らす主人公の悦子をはじめ、悦子 … 続きを読む

増田貴久、NEWS衣装のこだわりは「そのシーンを覚える一つのアイテムになる」こと 「ファッションフリークショー」ではアンバサダー就任【インタビュー】

ドラマ2025年9月9日

 2023年の日本初演で大きな反響を呼んだ、ジャンポール・ゴルチエの激動の半生を描いたエンターテインメント「ファッションフリークショー」が、9月12日から日本再上陸する。本作は、世界的ファッションデザイナーとして知られるジャンポール・ゴルチ … 続きを読む

岩崎愛奈プロデューサー「一緒に『生きるとは何か』を考えていただけたらうれしいです」日曜劇場『19番目のカルテ』【インタビュー】

ドラマ2025年9月6日

 TBSでは毎週日曜夜9時から、松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」が放送中。富士屋カツヒトによる連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」(ゼノンコミックス/コアミックス)を原作に、「コウノドリ」シリーズ(TBS系)の坪田文が脚本を手 … 続きを読む

井之脇海「ものすごい達成感がありました」蔦重に見守られながら迎えた新之助の最期【大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」インタビュー】

ドラマ2025年9月4日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。8月31日放送の第33回「打壊演太女功徳(うちこわしえんためのくどく … 続きを読む

坂東龍汰「この映画は絶対に映画館で見てほしいです。特にドラゴンライドのシーンは圧巻です」『ヒックとドラゴン』【インタビュー】

映画2025年9月4日

 ドリームワークス・アニメーションの代表作を実写映画化したドラゴンライド・アドベンチャー『ヒックとドラゴン』が9月5日から全国公開される。バイキングとドラゴンが争いを続けてきた島を舞台に、心優しいバイキングの少年ヒックと傷ついたドラゴンの交 … 続きを読む

Willfriends

page top